エンゼルス・大谷 自己ワーストの3被弾 5回4失点で白星権利も救援陣リード守れず

[ 2021年8月27日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス6―10オリオールズ ( 2021年8月25日    ボルティモア )

<オリオールズ・エンゼルス>エンゼルス先発・大谷(撮影・沢田 明徳) 
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 エンゼルスの大谷翔平投手(27)が25日(日本時間26日)、オリオールズ戦に「1番・投手」で投打同時出場。5回4失点で白星の権利を持ち降板も救援陣が崩れ消滅した。ベーブ・ルース生誕の地での初登板で自己ワーストの3本塁打を浴びながら粘ったが、そのルース以来となる「2桁勝利&2桁本塁打」に王手となる9勝目はならず。今季は5回限りでの降板で白星の権利が消えるケースが目立つ。

 5回を投げ終え、6―4。球数は84球だったが、大谷は交代を告げられた。「予想していなかった。あそこから(ギアを)上げて、あと2、3回抑えたいなという気持ちだった。悔しい」。救援陣がリードを守れず、9勝目の権利は消滅した。

 続投への思いを口にするのは珍しいが、首脳陣の判断。日米通じて自己ワーストの1試合3被弾で、いずれも甘い直球を痛打された。初回のムリンス、サンタンダーのソロはともに93マイル(約150キロ)で4回のスチュワートの2ランは94マイル(約151キロ)。長い回を投げることを見据えて最近は球速を抑えてきたが、この日は裏目に出た。クオリティースタート(6回以上を自責点3以下)は6試合連続でストップ。それでも「1、2、3(のタイミング)で来る打者が多かった。打たれたが前回と変わらずよかった」と前を向く。

 メジャー4年目でベーブ・ルース生誕の地・ボルティモアでの初登板。試合開始時点で気温32度、湿度65%と高温多湿でジョー・マドン監督は「いつものシャープさがなかった」と振り返る。打者でも4打数無安打で3三振。1918年のルース以来103年ぶりとなる同一シーズンでの「2桁勝利&2桁本塁打」にリーチをかける白星はならなかった。

 勝ち星が消えたケースは今季3度目でいずれも5回降板。一方、6回以上投げた試合は7勝1敗だ。救援陣がぜい弱ではあるが、投打同時出場しているだけに降板すれば攻撃力も激減。今季の残りの登板は5回とみられ、2桁勝利への課題は「6回以上」といえる。
 「一日、一日(状態を)確認しながらいきたい」と残り試合を見据えた大谷。全ての経験を糧とし前に進む。(笹田幸嗣通信員)

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2021年8月27日のニュース