甲子園初勝利から40年 県勢初決勝から20年 近江が湖国悲願の大旗をつかむか

[ 2021年8月27日 18:08 ]

2年生ながら、投打で活躍する近江・山田陽翔
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 第103回全国高校野球選手権大会は28日、甲子園球場で準決勝2試合がある。選手権では史上初めて近畿勢が4強を独占。しかも春夏合わせ通算300勝以上を誇る大阪、兵庫の「2強」の不在が戦国大会の色合いを強調する。

 ベスト4に進んだ中で、唯一優勝経験のないのが近江の滋賀県勢だ。県勢の夏初勝利が47都道府県で最も遅い1979年(昭54)。比叡山高が釧路工を下して、その勢いでベスト8まで駆け上がった。

 その2年後となる1981年、近江が初めて聖地の土を踏む。1回戦で鶴商学園(山形)を接戦の末、4-3で下して初出場初勝利。2回戦で和歌山工に0-2で敗れたものの、当時は「近江高校」と漢字で胸に書かれたユニホームが躍動した。

 県勢の初決勝進出も、2001年近江の手によって実現された。島脇、竹内、清水の「三本の矢」による継投策で、盛岡大付(岩手)、塚原星雲(長野)、光星学院(青森)、松山商(愛媛)と次々と強豪を撃破。決勝で強打を誇る日大三(西東京)に敗れるも、かつての野球後進県が全国レベルに達していることを証明した。

 初出場初勝利から40年、県勢初ファイナルから20年。20年ごとに一つずつ「壁」を破ってきた近江は今大会、大阪府勢から5戦目で初勝利、兵庫県勢から2戦目で初勝利を挙げている。時は来た。湖国悲願の大旗へ、準決勝で智弁和歌山という難敵に挑む。

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2021年8月27日のニュース