智弁学園・西村「みんな笑顔で勝ち切ろうって言ってくれた」　サヨナラ勝ちに声を震わせて感謝

第103回全国高校野球選手権　準々決勝   智弁学園3－2明徳義塾 （ 2021年8月26日    甲子園 ）

＜智弁学園・明徳義塾＞力強く投げ込む智弁学園先発の西村（撮影・河野　光希）
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　智弁学園・左腕エースの西村王雅はサヨナラ勝利に声を震わせた。

　「ホームランを打たれても、みんな笑顔で勝ち切ろうって言ってくれた。みんなの努力の結果かなと思った」

　今大会3度目の先発。明徳義塾の2年生左腕との投手戦となり、しぶとい相手に対し低めを丁寧につく投球に徹した。「2年生が思い切って投げていたので、負けるわけにはいかなかった」。1年夏からの経験で得た制球力と観察眼で対抗。7回2死二、三塁では米崎薫暉の左翼への飛球を前川右京が「フェンス際に来るのが分かってた。点を取られたらあかんと思って手を伸ばしたら届いた」という好守にも救われた。

　9回先頭の代木大和に勝ち越し本塁打を浴び109球で降板。それでも小畠一心が1死満塁のピンチを一ゴロ併殺で切り抜けると、拍手で出迎え、9回の攻撃では自ら伝令役を務め「きっと勝てる」と仲間を鼓舞した。「一心と2人で投げて勝ちます」。残った日本一のチャンスは絶対に逃さない。