阪神・佐藤輝 ギータにも甲斐キャノンにも石川にも勝った 「本家」の前で大暴れ 今季4度目盗塁&2安打

[ 2021年6月5日 05:30 ]

交流戦   阪神6ー1ソフトバンク ( 2021年6月4日    甲子園 )

<神・ソ>6回、佐藤輝は石川(左)から右前適時打を放つ(撮影・北條 貴史)
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 「本家」の前で、その実力を証明した。球宴ファン投票で12球団トップを走る佐藤輝が、同じ左の強打者として比較され、パ・リーグのトップ票数を集めるソフトバンク・柳田の前で、適時打を含む2安打1打点1盗塁と躍動した。

 「1点でも欲しいところだった。いい場面で打ててよかった」

 4点リードの6回2三塁。2ボールから石川のスライダーをライナーで右翼を守る柳田の前まで運ぶ適時打。今季52試合目で40打点に到達させた勝負を決める一打に、矢野監督も「あそこでもう1点というのは相手に与えるダメージも大きかった」とたたえた。次打者・梅野の3球目に二盗を企図。際どいタイミングながら頭から行ってタッチをかわし今季4盗塁目。球界屈指の強肩・甲斐からの盗塁に「自信にしていきたい」とうなずいた。

 この日、甲子園室内での試合前練習で井上ヘッドコーチとソフトバンク・小久保ヘッドの計らいにより、柳田との初対面が実現。「すごくワクワクしていますし、盗めるところがあったら。こんなチャンスは少ないと思うんで、しっかり見たい」と目を輝かせた。

 2回に柳田が放った強烈な中前打に「やっぱり1打席目を一球で決めて。打球の速度だったり質とか、他のバッターと違うところを見られてよかった」と、その日に得た“収穫”を、すぐさま実行に移す対応力の高さも示した。

 互いに、アイドルグループ「ももいろクローバーZ」のファンで知られ、3月5日のオープン戦で本塁打していた石川との“モノノフ対決”にも2回の左翼線二塁打と合わせ完勝。「打席に入ったら真剣勝負なんで、あまり関係ないですけど。僕は(石川が)登場曲(ももいろクローバーZの「吼えろ」)を聞いてパワーアップしたらどうしようかな…と」。おどけてみせたその表情には充実感が満ちていた。(阪井 日向)

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2021年6月5日のニュース