阪神・青柳 強力鷹打線にも雨にも勝った! 今季初の聖地で熱投122球8回1失点4勝目

[ 2021年6月5日 05:30 ]

交流戦   阪神6ー1ソフトバンク ( 2021年6月4日    甲子園 )

<神・ソ>ファンの声援に笑顔で手を振る青柳(撮影・大森 寛明)
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 阪神の青柳晃洋投手(27)が4日のソフトバンク戦で今季自己最長の8回を1点に抑える力投で4勝目を飾った。ここまで3度、予告先発された甲子園の試合が雨天中止となり、初の本拠地登板で4年連続日本一の強力打線を封じた。「8回の男」岩崎がこの日、出場選手登録を外れる有事の中での快投。東京五輪で金メダルを狙う侍ジャパンの最終メンバーに内定している変則右腕が、雨にも負けず力を示した。

 一番きつい場面で甲子園のファンが力をくれた。青柳は今季最長の8回を投げきり1失点の好投で4勝目。「8回の男」岩崎が不在となった中、ピンチになろうが、雨が降ろうが、先発としての責任感で役割を果たした。

 「僕にとってはできすぎかなという感じですね。岩崎さんがいないのもありましたけど、他の投手も登板過多になっている。先発が1イニングでも多く投げたらチーム的にもいいですし、球数いっても(長い)イニングを投げることができて良かった」

 球数も100球を越えた8回。点差があったとはいえ、通常の勝ちパターンなら救援陣が登板しておかしくなかった。先頭の栗原にソロ本塁打を浴びたが、残っている力を振り絞った。柳田を低めツーシームで詰まらせ二ゴロ。中村晃には中前打を許したが、甲斐はこん身の外角低め直球で見逃し三振に仕留めた。真砂に内野安打され2死一、二塁。相手も必死に粘ってきたが、松田を122球目の外角直球で空振り三振に仕留めた。

 やっと甲子園で投げられた。「今日も投げられるかどうか」と不安は抱いていたが、お天道様は味方してくれた。これまで甲子園で予告先発された3度の試合はすべて中止。この日も午前中から強い雨が降っていたが、試合直前にあがり、“4度目の正直”で「雨柳さん」を回避。時折、降った雨も、この日ばかりは心地良かった。今季初めて上がったお立ち台に気分も弾んだ。

 「ホームのマウンドは本当に素晴らしい。声援がすごい力になった。これからもどんどんチームのために投げられるように頑張りたいと思います」

 矢野監督からも「素晴らしかった。クイックで投げたり、長く持ったり、投げるボールの高さやキレも良かったのもあるけど、すごく考えてやっていた」と称えられた。

 4年連続日本一の強力打線相手びつかんだ勝利。青柳にとっても、チームにとっても大きな1勝。まさに「あっぱれ!」だった。(長谷川 凡記)

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