7年前は予想もしていなかった…ヤクルト田口、奥村との再会 下克上に貢献する姿に注目したい

[ 2021年4月9日 13:25 ]

ヤクルトの田口(左)と奥村
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 19年から2年間の巨人担当を経て、今年からヤクルト担当になり、改めてあいさつした選手が2人いる。田口と奥村だ。

 2人はともに13年ドラフトで高卒で巨人入りした同期。田口は広島新庄から3位、奥村は日大山形から4位でプロ入りした。ルーキーイヤーの14年も巨人担当だった記者は、入寮や新人合同自主トレを取材した。

 強烈に覚えているのは、入寮の際に田口が鹿の角を持ってきたこと。直前に開かれた小学時代に所属した「五日市観音少年野球クラブ」の激励会で、小1の野球少年から贈られた珍品だ。「僕の宝物です。いつか田口さんのようになるので、(鹿の角を)自分だと思って待っていてください」と手渡された。仰天エピソードをメモしたことが記憶に残っている。

 3月のトレード移籍後、改めて名刺を渡した際に、「鹿の角」を話題に挙げると、「今も家に飾ってありますよ」とニコリ。田口にとっても宝物になっているようだった。

 そんな田口に移籍後すぐに連絡を取ったのが、奥村だ。プロ1年目のオフにFA移籍した相川の人的補償でヤクルトに移籍したため、田口とチームメートだったのは1年だけ。それでも一緒に巨人で汗を流した同期生だけに「何か分からないことがあったら聞いて」と連絡した。

 仲間思いの奥村に、記者は今年1月にあいさつ。取材していたのは7年前だけに、覚えていないだろうと思い「初めまして」と切り出した。ところが、奥村は「お会いしたことありますよね?」と覚えていてくれていた。記者は鹿の角を持っていたわけではないのに…。記憶力に驚いた。

 7年前は全く予想していなかった2つの再会。最下位からの下克上に元巨人勢が貢献する姿を注目していきたい。(記者コラム・青森 正宣)

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2021年4月9日のニュース