巨人・秋広 開幕スタメンへ明暗クッキリ プロの直球適応2安打も、変化球1球も前に飛ばず

[ 2021年3月8日 05:30 ]

オープン戦   巨人4―1日本ハム ( 2021年3月7日    札幌D )

<日・巨>7回無死、この日2安打目となる中前打を放つ秋広(撮影・木村 揚輔)
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 巨人のドラフト5位・秋広優人内野手(18=二松学舎大付)が7日、日本ハム戦でオープン戦初マルチとなる2安打を放った。いずれもプロの力強い直球に対応した一方で、ワンバウンドした縦のスライダーには空振り三振を喫した。3試合で9打数3安打、打率.333。球団の高卒新人では1959年王貞治以来62年ぶりの開幕スタメンへ、長所と克服すべき課題は何か。巨人担当キャップの神田佑記者(37)が分析した。

 秋広の直球への対応力の高さと、変化球への課題が顕著に浮かび上がった全3打席と言える。打席結果からひもといていきたい。

 18歳が3試合目でオープン戦初の2安打。見事である。2回は新人右腕・伊藤の147キロを左前に運び、7回は横手右腕・鈴木健の143キロを中前へ。「だんだん(プロの)真っすぐの強さを感じてきている」と直面する中で、いずれも直球を打ち返した。

 直球への強さは科学的数値が証明する。スイングスピードが速く、打球速度はプロでトップクラスの166キロ。身長2メートルを支える下半身は地面を踏み込む力が強く、跳ね返った力の反作用で上半身は早く回る。巨体だが、体をひねる動作が柔らかなのも要因だ。

 一方で課題が見えたのは4回の第2打席。伊藤の縦のスライダーはワンバウンドしたが、バットは止まらず空振り三振である。プロの投手は高校時代と違って変化量が大きく、バットを振る際に誤差が生じ「切れだったり変化の鋭さが今までと違う。レベルの違いを感じた」という。初めて対戦する投手ばかりだから、なおさら軌道がつかめず、直球との球速差でタイミングも外される。オープン戦3試合で7投手(計9打席)から計37球を投げられ、15球が変化球。そのうちバットに当てたのは5球だけだ。全てがファウルとなり、まだ1球も前に飛んでいない。空振り三振は計4つで、3つがワンバウンドの変化球に手を出した。

 93年のオープン戦。高卒新人だった松井秀喜は、ヤクルトの左腕・石井一久(現楽天監督)がど真ん中に投げ込んだカーブにしゃがみ込み「僕の体の方から曲がってストライクになった」と語った。変化球にスイングを狂わされ、オープン戦の打率は.094とプロの壁に直面していた。

 同.333の秋広は原監督から「並ではない」と称され「課題は10年目、20年目の選手でも出てくる。その時に戦っていけばいい」と言われている。実戦の中でプロの変化量を体に叩き込み、さらに配球も学ぶことで対応力は上がるはずだ。

 試合前には「少し前に突っ込んでいる。懐を広く持つように」と指揮官の直接指導を受けた。球を引きつけ、変化を見極めて打ち返す。驚異的なスイングスピードが可能にするだろう。(神田 佑)

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