左胸のキャプテンマークに秘めた思い 新主将の阪神・大山が決意表明「すごく重いけど、自分らしく」

[ 2021年1月28日 05:30 ]

胸のキャプテンマークが誇らしい阪神・大山(球団提供)
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 阪神・大山悠輔内野手(26)が27日、甲子園施設内で行われた「2021年新作タイガースグッズ内覧会」に参加し、左胸に、猛虎の口元をモチーフにした新キャプテンマークが入ったユニホーム姿を初披露した。装いを新たにした新主将は「すごく重いですけど、自分らしく」と決意も新たにした。

 胸元の「C」が鍛え抜かれた主将の肉体に映える。左胸に重厚な「勲章」を提げた大山が、引き締まった表情で口を開いた。

 「昨年とは違う緊張感があって、すごく重いですけど、自分らしく頑張れればいいかなと思う」

 重いだけではない。特別な思いも込めた。自ら「自分がつけるなら、変えられないですか」と新デザインを提案。まさに獲物に食らいつかんとする虎の口元をモチーフにしたマークは、投手キャプテンの岩貞と相談を重ねて決めた。先代の糸原をはじめ、歴代主将が受け継いできた伝統を紡ぎつつ、自らの色を加えた「C」。相手投手に、打者に、食らいつく猛虎軍団の先頭に立つ者にふさわしい“旗印”とも言える。

 「まだ試合が始まっていないので、そこまでのプレッシャーとかはないですけど、チームもしっかりまとめないといけないという重さはあります。個人的には去年の成績以上が最低限だと思っているので、それに向かって準備したい」

 新主将に就任したことで重圧と責任感が大きくなることは、自覚している。それでもチームを引っ張っていく立場として、その視線は前だけを見据える。

 昨季は自己最多の28本塁打をマークして真価を示した一方、開幕三塁の定位置をマルテに譲り、ベンチスタートの屈辱も味わった。失速した夏場には、サンズに4番の座も譲った。その経験をいずれも自らの肥やしとし、キャリアハイ更新に狙いを定める。

 チームは昨季限りで現役引退した藤川(現スペシャルアシスタント)に加え、福留、能見が退団。若返って迎えるシーズンでは、同年代の近本、木浪らとともに、中核の役割と存在感を求められる。「やっぱり優勝は第一だと思いますし、そのためにも、もっとやっていかないと、というのはたくさんありますが、頑張ります」。05年以来、遠ざかるリーグ優勝を実現するため身を粉にする覚悟だ。

 この日の新商品グッズ紹介ではキャンプなどで役立つアウトドアグッズに興味を示していたが、「2・1」からは本業の春季キャンプが幕を開ける。オフは沖縄で梅野、岩崎らと合同自主トレし、状態は整った。重圧、責任が付いてまわる5年目。胸の「C」マーク同様、先頭を切って相手投手に食らいつく。 (長谷川 凡記)

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