中日・柳 ピンチを力に7回無失点で今季初勝利「続投を選んでくれて、その気持ちに応えたかった」

[ 2020年7月1日 05:30 ]

セ・リーグ   中日5―0阪神 ( 2020年6月30日    ナゴヤD )

<中・神>中日先発の柳(撮影・坂田 高浩)
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 ピンチこそ、柳の真骨頂だ。味方が均衡を破った直後の7回2死一、二塁。代打・大山のカードを切った相手ベンチ以上の迫力で、背番号17が立ち向かう。決め球は渾身(こんしん)のカットボール。三ゴロに仕留め、無失点のままマウンドを降りた。

 「木下さんのリードが良かったのと、何回もピンチがあったのに、(ベンチが)続投を選んでくれて、その気持ちに応えたかった」

 今季初勝利の言葉に、感謝の思いが凝縮されていた。3回無死二塁、4回1死一、二塁、そして自身のラストイニング…。毎回のように走者を背負いながら、緩いカーブを効果的に織り交ぜ、阪神打線の目先をかわした。前回の登板(23日、DeNA戦)では、6回3失点で敗戦投手。試合翌日、伊東ヘッドコーチから聞いた言葉が脳裏を離れない。「今年はこういう試合(カード初戦)が多くなる。ここで勝てば、成長につながる」と…。

 昨年、自身初の2ケタ勝利。真のエースになるための関門を一つ突破した。初白星のウイニングボールは家族のために――。昨年12月に生まれた長男の顔が一瞬、頭に浮かんだ。(堀田 和昭)

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