阪神・青柳 6回1失点の粘投、リーグトップ防御率0・75も援護なく開幕連勝逃す

[ 2020年7月1日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神0―5中日 ( 2020年6月30日    ナゴヤD )

<中・神>6回2死一、二塁、阿部の右前適時打で先制点を奪われ、汗をぬぐう青柳(撮影・坂田 高浩)
Photo By スポニチ

 無情にも白球は右前で弾んだ。阪神・青柳は決して力尽きたわけではなかった。唯一、悔やんだ場面。勝負を分けたのは「結果」ではなく「過程」だった。

 「僕の中では高橋より阿部さんで勝負にいった結果。3―2にした時点でのカウント負けだったかなと」

 緊迫のスコアレスで迎えた6回に踏ん張り所がやってきた。2死二塁で高橋は勝負を避ける形で四球。阿部との勝負を選んだ。だが、1ストライクから3球連続で見極められフルカウントまで粘られると、やや真ん中に入ったツーシームをしぶとく右前に運ばれるタイムリー。「打ち取れるボールで勝負しにいったんですけど、結果として(外野に)落ちてしまったので。3―2にしたのが反省」と有利なカウントに持ち込めなかった部分を敗因に挙げた。

 立ち上がりから快調に飛ばした。持ち味の打たせて取る投球で3回まで外野に飛球を許さず中日打線を圧倒。3回には京田のゴロを処理して一塁送球も、緩い2バウンドとなって内野安打に。流れを手放しかねない展開も2死一、二塁で平田を空振り三振に仕留めて難を逃れた。

 6回4安打1失点、103球で降板。2試合連続のクオリティースタートを記録するなど数字だけ見れば、敗戦投手になる投球ではない。矢野監督も「ゴロをよく打たせて、らしいピッチングはできた」と責めなかった。 それでも結果的に奪われた1点が致命傷になり、今季初黒星。チームの連敗も止められず「試合の入りは良かったのですが、自分自身のミスを含めランナーをためてしまったのは反省」と満足することはなかった。

 今季は2試合で計12回0/3を1失点で防御率0・75でリーグトップに浮上。背番号50の安定感が低迷するチームの数少ない希望になっている。(遠藤 礼)

続きを表示

2020年7月1日のニュース