日本ハム・清宮 栗山監督の前で140メートル弾 柵越え12本で順調アピール

[ 2020年2月4日 05:30 ]

視察に来た栗山監督の目の前前で柵越えを放つ清宮(撮影・高橋茂夫)
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 日本ハムの清宮幸太郎内野手(20)が3日、沖縄・国頭での2軍キャンプでフリー打撃を行い、52スイングで場外弾4発を含む12本の柵越えを放った。栗山英樹監督(58)が初めて2軍キャンプを視察に訪れた中で全開を猛アピール。指揮官は昨年10月に手術した右肘の状態を考慮して当面は2軍で慎重に調整させる考えを示したが、打撃では完全復活を印象づけた。

 打撃ケージ裏で栗山監督が真剣なまなざしを送る。その視線の先に快音を連発する清宮の姿があった。指揮官の初視察に気合が入ったのか、140メートル弾、バックスクリーン直撃弾と、3年目の今季に飛躍を期す大砲が次々と大きなアーチを描いた。

 「昨日より体の状態が良かった。栗山監督から“どうなんだ”と聞かれたので“打つ方はいい状態になってます”と言いました」。守備ではスローイングに制限がかかったままだが、打撃面では完全に右肘の不安を払しょくした。

 栗山監督は今キャンプで初めて直接視察した清宮について「ぽやーんとしていた。こんなことを言わせるのかと。(何を考えているか分からず)本当に面白いぞ、幸太郎」と独特の表現で叱咤(しった)激励。しかし、清宮はその発言を伝え聞き「力んでいるよりはよかった」とどこ吹く風だった。それでも打撃に関して指揮官は「打つ方は順調に進んでいる」と評価し、詳細こそ明かさなかったものの「気になっていたことがあったけど、そこが払しょくできていた」と技術面の成長も認めた。

 昨季チームはリーグ最少で、唯一2桁の93本塁打。長打力不足の解消へ、入団から2年連続で7本塁打だった清宮の覚醒は不可欠だ。栗山監督も「この2年間、苦しんできて(今年)打てなかったら何を苦しんできたんだ」と熱い口調で3年目の飛躍に期待した。1軍昇格時期については「中途半端では上げない。投げられるようになって野球ができるようになってから」と右肘の状態を慎重に見極める方針だ。

 守備ではキャンプ3日目にして初めて投内連係やシートノックに入って一塁を守った。スローイングこそ回避したが、「初めはポロポロしていたけど、徐々に慣れてきた」と1軍合流に備えて守備力も上げていきたいところだ。「ケガだけはしないように」と再発防止へ、ゴムチューブトレなどで肘の強化にも努める大砲。まずは打撃面で順調な調整ぶりを示し、1軍昇格に備えて調整を進めていく。(東尾 洋樹)

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2020年2月4日のニュース