日本学生野球協会審査室会議 佐野日大、東大阪大柏原などが対外試合禁止

[ 2020年2月4日 15:24 ]

 日本学生野球協会の審査室会議が4日、都内で行われた。高校の部9件の処分が発表された。

 佐野日大は昨年11月27日から今年2月26日まで対外試合禁止。2年部員が1年部員に対して練習態度を注意した際、言い訳をしたため正座をさせた上で背中や脇腹を蹴ったり押し倒すなどした。また、別の2年部員も1年に対して顔を殴ったり、腹を蹴るなどの暴力行為に及んだ。

 東大阪大柏原は今年3月26日まで対外試合禁止。2年部員5人が練習態度をとがめ、1年に対し五厘刈りにしてくるよう言いつけた。頭を丸めてこなかった14人に対し、バットのグリップエンドで叩いたり、立たせた上でストレッチに使う固い棒で叩くなどの行為に及んだ。

 また、A県B校は部員のいじめで昨年11月6日から今年2月5日に対外試合禁止。被害者のプライバシー保護の観点から県名、校名は非公表。昨年11月に、2年部員が1年部員に対し、不適切なあだ名をつけたり、ゴミ箱から拾った女性用下着の着用させて帰宅させるなど嫌がらせ行為に及んだ。さらにじゃんけんで負けた部員に性器を握るよう強要し、スマートフォンで撮影するなど悪質ないじめが行われていた。部員の訴えで発覚したという。

 岐阜は監督(48歳、教諭)が暴力、暴言、報告義務違反で今年5月22日まで謹慎処分。選手に対して試合中に臀部(でんぶ)を蹴ったり、指示通りのプレーができなかった選手に木製バットのグリップで叩くなどの暴力に及んだ。さらに全部員に対し、怠慢プレーをとがめて日常的に「アホ」「バカ」「死ね」などの暴言を、長期間にわたって吐いていた。県教育委員会に匿名で通報があり、学校が調査して発覚した。

 北村雅敏・審議委員長は「シーズンオフで目的意識がなくなってしまうのか、部内暴力が多い印象。また、指導者の暴力がなくならないのも残念。平成25年、31年が厳重注意も含めて案件が1000件を超えたが、今年度もそれくらいになりそうだ。今度の(全国)理事長会で注意喚起をお願いしなければならないと思っている」と述べた。

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2020年2月4日のニュース