阪神・藤川 ブルペンで71球熱投 矢野監督「イメージと結果が合ってる」

[ 2020年2月4日 05:30 ]

ブルペンで投げ込む藤川(撮影・平嶋 理子)                                      
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 息遣いが徐々に荒くなる。1球、1球、丁寧かつ、力強く腕を振る。他を圧倒する存在感。沖縄・宜野座のブルペンで阪神・藤川が文字通りの「熱投」を披露した。

 「ストレートのみで70球そこそこ投げられる状態にあるような気がしたので、キャッチボールの時から投げ込みをするとはキャッチャーに伝えていた」

 キャッチボールを終えてサブグラウンドからマウンドに一番乗りすると、坂本を相手に投球を始めた。今キャンプ2度目にして自身最多となる71球はオール直球。当然ながら単調に投げたわけではない。金村投手コーチを右→左→右と打席を入れ替えながら立たせ、内外角に細かく投げ分け試行錯誤。濃密な意図を明かした。

 「(今日の投球は)チェックですね。キャッチャーも坂本だったし本番(シーズン)で組むこともあるでしょうし。(直球の試行錯誤は)本当に細かいところ。バリエーションも多く持っていかないと。1つの球種で6~8個ぐらいはある」

 「火の玉」は高低、コース、球速によって変幻自在だ。長いシーズンを見据え、さまざまなパターンを使い分ける準備段階として球数を費やした。第1クールで投げ込みを敢行したことには「開幕早いし、準備が早いに越したことはない。すべては優勝するための努力なんで」と言葉に力を込める。投球を見守った矢野監督も「イメージと結果が合ってる感じのボールが多かった。自分のやろうとしていることが手応えとしてボールに伝わっていた」と目を細めた。

 39歳右腕の明らかなギアチェンジ。残った手応えも確かなものになった。「一気に3段階ぐらい状態としては今日で上がった。ストレートに関しては例年より良い。昨年くらいの状態にはある」。守護神のウイニングショットに早くも火の粉がほとばしる。(遠藤 礼)

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2020年2月4日のニュース