阪神・エドワーズ 仰天二刀流志願「代打で使って」実は元外野手、打撃練習で快音連発

[ 2020年2月4日 05:30 ]

節分の日に豆をまく(左から)ガルシア、エドワーズ、ガンケル、スアレス (撮影・平嶋 理子)                                      
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 矢野阪神に究極の秘策が持ち上がった!! 新外国人のジョン・エドワーズ投手(32=インディアンス傘下3A)が、「代打で使ってくれないかな」と意気込み、矢野燿大監督(51)もニヤリ…。元外野手で米マイナーでは37本塁打した実績の持ち主。球団最多8人で、今季の助っ人勢は多士済々だ。

 室内練習場に乾いた打球音がこだまする。誰だ? 糸井か、福留か? 驚くなかれ、実は新外国人のエドワーズだった。2日連続で参加したティー打撃やマシン打撃では、もはや野手顔負けの打球を披露。ジョンソンの代役として“8回の男”に期待されている中継ぎ投手だから驚きだ。

 「ぼくは24歳まで野手だったからね。まだ動きは鈍っていなかったかな。マシン打撃は少しタイミングがつかめなかったが、うまくいけば面白いね」

 1メートル96の長身打者が笑いながら胸を張った。実はエドワーズは06年のドラフト14巡目(全体436位)で、外野手としてカージナルスに入団。残念ながら結果を残せずメジャーの打席には立てなかったが11年の独立リーグ時代に投手に転向し14年にレンジャーズでメジャーデビューした異色の経歴の持ち主。投手ながら昔取ったきねづかとして、打力にも少々自信があるのだ。

 「なんていうかな。表現が難しいけど、俺も冗談で言ったんだけどね」と笑いながら、矢野監督が内幕を明かす。「ピンチヒッターあるぞって。何でも、その気になるのが大事だし、ある意味そういうのが楽しくやれることになっていればいい」。元外野手の経歴を知った指揮官は、ある種ジョークの一環で「代打起用」を耳打ちしたというが、意外にもこれが本人のハートに火を付けた。

 「もし、少ないチャンスでもあれば、代打で使ってくれないかな。同点になったときや、イニングをまたぐときはチームに貢献できるかもしれない」

 中継ぎ投手として、打席が回ってくるケースは極めてまれだが、イニングをまたいでの続投時に打席が回ってきても心配無用。さらに「延長12回とか、野手がもういなくなったときに、もしかしたら代打で使ってくれるかな」と自らプランを加えた。チームに貢献したいという男気だ。

 連投が続く際、中継ぎ投手は登板は控える日があるが、代打要員としてのベンチ待機なら問題ない。野手5年間の成績は、ルーキーリーグと1Aで計304試合に出場し、打率・240、37本塁打、152打点。まさか、とは思うが、秘密兵器になるかもしれない。この日、エドワーズはブルペン入りはしなかったが、充実した表情で球場を後にした。

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