ソフトB・古谷、もう出た152キロ!4年目左腕が開幕1軍へアピール

[ 2020年2月4日 05:30 ]

フリー打撃に登板した古谷(撮影・岡田 丈靖)
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 ソフトバンクの古谷優人投手(20)が3日、今キャンプで初めてフリー打撃に登板し、最速152キロの快速球を披露した。入団4年目で初めて主力中心のA組に抜てきされた左腕は打者2人に計40球を投げ、安打性の打球を4本に抑えてアピール。昨季の3軍戦で日本人左腕最速の160キロをマークした剛球を武器に初の1軍登板へと突き進む。

 節分の日、古谷の剛球がスピードの鬼と化した。釜元、真砂と対峙(たいじ)したフリー打撃での登板。打撃ケージ裏のスピードガンがキャンプ3日目にして152キロを叩き出した。「良かったですよ。左、右打者ともに外を意識した。コントロールも今年で一番良かったし、自信を持って腕を振って投げられた」。中継ぎとして期待されている4年目左腕が快速球で猛アピールだ。

 それぞれ20球ずつ投じ、左の釜元からは2度の空振りを奪い、スライダーを左前に運ばれただけで安打性は1本。右の真砂にはヒット性の当たりは3本だったが、持ち味を十分に発揮した。釜元は「この時期に古谷は無理。外に入る速い球は体が入っていけない」と苦笑い。受け続けた九鬼は「速いのはみんな知っているが、制球も良くしてきていました」と感心した。

 昨季5月の四国アイランドリーグ香川との定期戦では、球場のスピードガンが160キロを記録。3軍戦ながら日本人最速左腕となったが、何も満足していない。入団から昨季まで3年間で1軍登板なし。課題の制球に悩んでいたが、昨秋のキャンプで吹っ切れた。

 工藤監督、当時1軍投手コーチだった倉野ファーム投手統括コーチと話したことで目が覚めた。「今まで悪いところを直そうと腕を振らない時があった。監督さんに“制球のいい140キロ台よりも魅力はスピードでしょ”と言われて“打てるものなら打ってみろ”と切り替えた。いい意味でバカになろうと」。オフの自主トレで体重が6キロ増の80キロになり、球の強さはさらに増した。工藤監督は「この時期で152キロ、速いですね」と評価したが、古谷は「常時150キロで目指すは1軍で165キロ」とさらに上を目指している。

 薄い紫色のグラブは故郷・北海道のラベンダー畑を意識。北海道をかたどった刺しゅうや花のイラストを刻んでいる。ラベンダーの花言葉は「沈黙、静寂」や「期待」。まさに味方の強打を沈黙させたことで、ブレークの期待を抱かせた。

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2020年2月4日のニュース