巨人 星稜の山瀬慎之助捕手をリストアップ 同名・阿部の後継者候補

[ 2019年10月13日 05:30 ]

奥川とバッテリーを組み、今夏星稜を準優勝に導いた山瀬(左)

 巨人が今月17日のドラフト会議に向け、星稜の山瀬慎之助捕手(3年)をリストアップしていることが12日、分かった。くしくも、今季限りで現役引退を表明した阿部慎之助捕手(40)と同名の強肩捕手。将来の正捕手候補と見込み、今夏の甲子園で奥川恭伸投手(3年)とバッテリーを組んで準優勝した高校生捕手を高く評価している。

 山瀬の憧れの存在は、名前が「慎之助」と同じ阿部。二塁送球1・8秒台というプロレベルの強肩と、巧みなインサイドワークに定評がある。

 10月4日のスカウト会議後。巨人・長谷川国利スカウト部長はリストを約60人にまで絞り込んだことを明かし、「高校生の中でも近未来的に戦力になりうる素材もいます」と話していた。ドラフト会議前日の16日、原監督も参加する会議で最終判断されるが、今夏のU18W杯で高校日本代表にも選出された逸材を指名の有力候補に挙げているもようだ。

 山瀬は奥川と小学4年からバッテリーを組み、中学時には全国制覇。今夏の甲子園では、主将として24年ぶりの準優勝に導いた。広角に打てる打撃も魅力の大型捕手で、各球団のスカウトからは高校生捕手の中では頭一つ抜けた存在と評されている。山瀬は「打てれば(さらに)良いですが、キャッチングやリードで認められれば目標に近づくことはできる」とプロ志望届提出を決めた。

 巨人は、阿部が今季限りで現役引退。捕手陣は30歳の小林が68試合で先発マスクをかぶり、西武からFA移籍の32歳・炭谷が41試合、26歳の大城が30試合だった。3捕手がレベルの高い争いを繰り広げ、その他の捕手陣とは水をあけている印象が強い。現在1位指名候補は奥川、大船渡・佐々木ら8人で、捕手では即戦力として東海大・海野も挙げている。次世代の正捕手候補の獲得、育成は急務だ。

 長谷川スカウト部長は「うちは育成でもしっかりしたシステムを確保してもらっています」と、近未来を見据える。高校生No・1捕手とも評される山瀬の動向の調査を、直前まで続ける。

 ◆山瀬 慎之助(やませ・しんのすけ)2001年(平13)5月4日生まれ、石川県かほく市出身の18歳。軟式野球の「宇ノ気ブルーサンダー」で小学2年から野球を始める。小学4年から捕手で、チームに在籍した奥川とバッテリー。ともに進学した宇ノ気中で、全国中学軟式野球大会を制覇。星稜では1年秋からベンチ入りし、今夏の甲子園で準優勝。1メートル77、85キロ。右投げ右打ち。

続きを表示

2019年10月13日のニュース