熱くガムシャラに 阪神 大山「勢いでぶつかっていくことも必要」

[ 2019年10月13日 05:30 ]

阪神・大山
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 崖っぷちに立たされるたびにキーマンが現れ、苦境を脱してきた矢野阪神。その役割を今度は大山が担うかもしれない。11日の第3戦で望みをつなぐ決勝弾を放った勢いそのままに、巨人に襲いかかる覚悟を口にした。

 「6連勝したらCSという状況から勝ち続けてきた。チームの流れに乗って、自分も受け身にならず、どんどん攻める気持ちが大事だと思います」

 おぼろげながら覚醒のヒントをつかんだ。第3戦の第3打席まで今CS通算13打数1安打で本塁打、打点ともになしだったが、7回の第4打席で内野安打を放つと9回の決勝アーチにつなげた。過程で頭に浮かんだのは新人だった17年のDeNAとのファーストステージ。この時は3試合で13打数7安打、1本塁打と暴れた。

 「何も知らない状況でガムシャラにやっていた。“怖いものなし”という気持ちが良い結果につながった部分もあると思う。今回も、最低限考えることを考えた上で、勢いでぶつかっていくことも必要だと思います」

 ボールに食らいつく。来た球をフルスイングで打ち返す。後手に回る打席が多かったのは新人時代の大胆さの不足が一因と分析。配球、展開など情報を整理したら、あとは「ガムシャラに」――。シンプル思考で勝利につながる1本を求める。

 「他のチームでは、自分と同い年、それより若い選手が打線の中心にいる。そういう(福留らに頼りっぱなしではいけないという)思いは常に持っていかないといけない」

 宿敵の4番に座る2学年下の岡本に負けていられない。酸いも甘いも経験した猛虎の元4番が3年目の集大成を見せる時がきた。11日のヒーローインタビューでは「負けたら終わりというところからここまで来ている。ここからが本当のタイガースの強さだと思って試合に臨みました」とチームを代弁。「土俵際の虎」の強さは本物。こんなところで終わらせるつもりは、毛頭ない。(巻木 周平)

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2019年10月13日のニュース