阪神・原口、代打で今季1号 リーグ戦332日ぶり一発で一矢報いる

[ 2019年8月5日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神5―10広島 ( 2019年8月4日    マツダ )

5回2死一塁、原口は右越えに2ランを放つ(撮影・坂田 高浩)
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 敗戦の中で一矢を報いる一発となった。阪神は4日の広島戦で0―7の5回2死一塁で代打・原口が九里から初球カットボールを右翼席に放り込んだ。

 「展開を見ながら準備していました。(本塁打に)何か思いとかはないです。それよりも、点を取った後の追加点が痛かったので」

 シーズンでは、昨年9月6日広島戦(マツダ)で代打本塁打を放って以来、332日ぶりの今季1号。しかし、敗れたことで喜びの感情は湧かなかった。今季53打席目での一発よりも5回裏の守りからマスクを被り、3点の追加点を許した悔しさのほうが大きかったからだ。

 7月28日巨人戦以来、6試合ぶりの出場で気合も入っていた。試合前には解説者の藪恵壹氏から「最近試合出てないね」と声を掛けられ、「ちゃんとエネルギー蓄えてますから見ててください」と返答。その言葉通りの仕事を果たした。

 今年1月に判明した大腸がんを克服した不屈の男は球宴で第1、2戦ともに本塁打を放ち、全国の野球ファンを感動の渦に包んだが、この日は“必死のグッチ”で虎党を魅了した。7回無死一塁で迎えた2打席目も今村の外角フォークを左前に運び、7月17日中日戦以来のマルチ安打も記録。糸原の適時打では二塁から一気に生還した。

 矢野監督も途中出場からの働きを評価した。「少ないチャンスの中で、控えのメンバーが打ってくれるのはチームとしてはいいこと。ナイスバッティングやったと思います」

 少ない出場機会でもしっかり結果を残す勝負強さは健在だ。浮上を目指すチームにとって今後も心強い存在に変わりはない。 (長谷川 凡記)

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2019年8月5日のニュース