阪神・近本、代打でプロ1号「甲子園が最初で良かった」12球団新人一番乗り

[ 2019年4月12日 05:55 ]

セ・リーグ   阪神2―5DeNA ( 2019年4月11日    甲子園 )

7回、代打で出場し初本塁打を放つ近本(撮影・後藤 正志)
Photo By スポニチ

 阪神は11日、DeNAに連敗を喫し、カード勝ち越しを逃した。悔しい敗戦にあって、4点劣勢の7回に代打で登場したドラフト1位の近本光司外野手(24)が右中間最深部へ記念すべきプロ第1号を放った。12球団の新人では一番乗りだ。12日からは本拠で中日3連戦。目覚めた新人が反攻の起爆剤になる。

 快音を残した打球は一直線に伸びた。4点劣勢の7回。代打で登場した近本は2球目の真ん中直球を鮮やかに仕留めた。右中間最深部へ放り込んだプロ1号は、12球団新人一番乗りのおまけつきだ。最速161キロ右腕・国吉から放った価値ある一撃。虎党の大声援を全身に浴び、悠然とダイヤモンドを一周した。

 「ファーストストライクから積極的に打ちにいった結果です。(初本塁打が)違う球場より甲子園球場が最初で良かったです。北風がフォローしてくれたのかなと思います」

 最近4試合は先発落ち。悔しさを募らせつつ、冷静に受け止める。「今の期間を次にスタメンで出る時の準備期間と捉えています。長い目で見た時、この時期が良かったなと思えるように…」。気落ちせず目の前の仕事に全神経を注ぎ、「代打の方が気持ちは作りやすい。1打席により集中できるので」とうなずいた。

 1メートル70の小兵でも垂直跳びは92センチ。驚異の脚力は爆発的なスピードを生み出す一方、パンチ力にもつながると力説する。「地面を蹴る力があれば、より強い力を打球に伝えられる」――。理想は同じ左打者で昨季までのメジャー7年間で184発を誇るフィリーズのブライス・ハーパー。「体の使い方が勉強になります。メジャーを見ていると、どうやって球を遠くへ飛ばすのか、どうやってとらえるのかを常に参考にしています」。あくなき探究心が生みだした一発でもあった。

 昨年まで所属した大阪ガスでは「法人住宅営業部 兵庫営業チーム」に籍を置いた。大阪府北部を襲った昨年6月の地震や近畿地方を直撃した同年9月の台風21号など度重なる災害で、受け持つ仕事の大きさを改めて知ったという。甲子園球場のすぐ近くで会社員として過ごした2年間の経験も今の落ち着きと冷静な判断力につながっている。

 振り返れば、5点差大逆転を演じた9日のDeNA戦も“起点”になった。7回に代打で中前打を放って二盗。捕手の悪送球で三塁を陥れた。点差を思えば、盗塁企図をためらう場面。常識を覆す発想でミラクル劇へとつなげた。先発でも代打でも劣勢であろうが全力を尽くす。それが背番号5の流儀だ。(吉仲 博幸)

▼阪神矢野監督 代打というのは本当に難しい場面なんですけど、振り切った素晴らしい打球でしたね。

○…新人の近本(神)が7回に代打で出場しプロ初本塁打。阪神でプロ1号が代打弾だったのは、16年4月3日DeNA戦の北條以来。新人に限ると87年5月13日巨人戦で八木裕がマークして以来。

続きを表示

「大谷翔平」特集記事

「始球式」特集記事

2019年4月12日のニュース