阪神・大山、お待たせ1号 48打席目待望の一発「何とか塁にという気持ちで」

[ 2019年4月12日 05:51 ]

セ・リーグ   阪神2―5DeNA ( 2019年4月11日    甲子園 )

3回2死、大山は左越えソロを放つ(撮影・大森 寛明)
Photo By スポニチ

 待望の一発が生まれたのは2点を追う3回だった。2死無走者で打席に立った4番・大山がDeNA・大貫から今季1号ソロを左中間席へ。一時、反撃ののろしを上げた。

 「初回のチャンスの場面で流れを止めてしまったので、何とか塁に出るという気持ちで打った結果が、ホームランとなって良かったです」

 同じ手にやられるわけにはいかなかった。初回1死二、三塁の先制機で、大貫が得意とする右打者の内角へのツーシームに詰まらされて三ゴロに打ち取られた。バットも折られていた。2度屈しては主砲のメンツが立たない。1打席目よりやや真ん中に来た同じ球種を逃さなかった。

 17年は9打席目、18年は2打席目。3年目で最も遅い48打席を要した1号だった。セ・リーグの開幕4番の中でも最も遅く、重圧との戦いは苦戦続きだが、12戦目にしてやっと光が差し込んだ。

 試合中の広報を通じたコメントでは喜びを表現しても、試合後の表情は浮かない。「大事なところで打てるように頑張ります」。自らに言い聞かせるように発してクラブハウスへ引き上げた。初回1死二、三塁。5回1死一塁。7回2死一塁。本塁打以外の打席はいずれも走者を還せず、4番としての悔しさをにじませた。

 矢野監督は覚醒のきっかけになり得る一発に価値を見いだした。「ある意味でやり返したというかね。そういう打席には見えたのでね。ここからどんどん成長していくようにユウスケ自身も頑張ると思いますし、僕も一緒に頑張っていきたいなと思います」。波に乗りきれない状況でも4番を託してくれる指揮官の期待に今度こそ、満点の結果で応えたい。(巻木 周平)

続きを表示

2019年4月12日のニュース