吉田正封じた“栗山マジック” 三塁手が大移動は“シフト”ではなく「常識を疑う」

[ 2019年4月1日 09:30 ]

パ・リーグ   日本ハム3―1オリックス ( 2019年3月31日    札幌D )

7回無死、打者・吉田正の時、三塁手・横尾が一、二塁間後方に守備位置を変えるシフトが敷かれた(撮影・西海健太郎)
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 【追球ズーム ここにFOCUS】開幕から3試合連続で満員の4万1138人が詰めかけた日本ハムの札幌ドームが、どよめいた。初回2死一塁で吉田正が打席に立つと日本ハムの守備陣が動いた。三塁手の横尾が一、二塁間の後方へ。過去2試合は一度ずつ行った「吉田正シフト」を、この日は全4打席で敢行した。

 侍ジャパンでも4番の左打ちの強打者は引っ張る打球が多い。「強いゴロで一、二塁間を抜く安打が多く、三塁へのゴロは極端に少ない」とのデータがある。栗山監督は「確率に基づいているだけ」と多くを語らないが、緒方守備チーフ兼内野守備走塁コーチは「ライトゴロは無理だから、その前で何とかという狙い。仮に(三塁前に)セーフティーバントされても一発じゃなければいい」と説明。シフト時の三塁手の打球処理こそなかったが、打線の軸である4番にプレッシャーを与え続け3連戦で13打数1安打、4三振と封じた。

 栗山監督に「シフトを敷く」という感覚はない。「誰が“ショートがあの位置”とか“外野手が3人”と決めたのか。常識を疑うところから始めている」。開幕2連勝(1分け挟む)は就任1年目で優勝した12年以来。メジャー流に過去7年の監督経験をミックスした采配で頂点を狙う。 (山田 忠範)

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2019年4月1日のニュース