【次のスターはオリまっせ】佐野皓大外野手 見えた!足で生きる道「チーム一番」へ突っ走る

[ 2019年1月18日 12:27 ]

アジアウインターリーグでつかんだ自信を胸に、俊足に磨きをかけるオリックス・佐野
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 オリックスの次世代スターを発掘する当コラム。第4回目は佐野皓大外野手を取り上げる。

 今月上旬、青濤館の室内練習場で、打撃練習をする佐野の姿があった。同期の斉藤が軽く投げるトス打撃。

 「もっと懐に呼び込んで打てよ!」

 「うるさいな!」

 軽口を叩くのは仲の良い証拠かもしれない。しかし佐野の目つきは真剣だった。構えているのは左打席。昨夏、両打ちに転向し、始めてから半年にも満たない左打席で感覚をつかもうと必死に練習に取り組んでいる。「少しずつ手応えが出てきた気がします」。手探り状態ながらも謙虚に前を向いた。

 斉藤とはライバルでもあり、友人でもあった。それは佐野が入団時は投手だったから。17年シーズン終了後に球団と話し合い、内野手に転向した。育成選手契約を結ぶため、いわゆる戦力外通告を受けた。形式的なものとはいえ、20歳の青年にはやはり辛いものだ。しかし、昨年7月31日に支配下選手登録。同時に外野手登録となり、その後、右打ちから両打ちへの転向も決めた。可能性を広げるため、と口で言うのは簡単だが、プロの世界はそんな簡単ではない。それでも「打ち逃げは嫌」と、三塁側にボテボテの打球を転がして俊足をいかすような目の前にある誘惑は捨てた。やるなら大きく育つように。理想を追いかけている。

 逆に言えば、それほど武器となり得る俊足を持つ。チーム屈指とも言える小田に負けないレベル。その佐野が今冬に素晴らしい経験を積んだ。台湾で開催されたアジアウインターリーグにウエスタン・リーグ選抜の一員として参加し、リーグ戦で11盗塁を決めて盗塁王を獲得。2位に3差をつける断トツのタイトルだった。

 さらにウエスタン選抜の関川監督から三盗のコツも指導を受けた。「三盗なんて、自分はできないと思っていた。でも関川監督に『盗塁数が増えるよ』と言われて、リードの仕方やタイミングを教わりました」と技術を磨いた。韓国戦では実際に三盗も成功させて帰国。「自信がついた」と喜んだ。

 出塁して二盗。これができれば、二塁打(長打)を打つ選手と同等の価値がある。いや、俊足選手が二塁にいた場合、1点を防ごうと野手のポジション取りも変わる。それに伴いバッテリーの配球も変わる可能性がある。長打を打つ選手よりも価値があるだろう。佐野は「チームで一番になりたい」と目標を語り、「盗塁することもそうですが、相手バッテリーに嫌がられるのが一番。警戒されるようにしたい」と、自らの生きる道をイメージした。

 年末に地元大分に帰郷した際には、陸上の指導者に頼み込み、指導を受けた。「考えや走り方も全然変わった。20メートル走は腕の力で走る、と教えて頂きました」。腕の重要性、腸腰筋の使い方などで瞬発的な走力はアップするのだという。佐野はまだまだ速くなる。ウインターリーグではなく、NPBの盗塁王を獲得する日を夢見たい。(当コラムはスポニチホームページで不定期連載中)

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