【沖縄】“二刀流”未来沖縄・宜保5回零封&2安打 大阪桐蔭・根尾から刺激

[ 2018年6月25日 05:30 ]

第100回全国高校野球選手権記念沖縄大会2回戦   未来沖縄7―0沖縄工 ( 2018年6月24日    宜野湾 )

<未来沖縄・沖縄工>5回無失点と好投した未来沖縄・宜保
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 第100回全国高校野球選手権大会(8月5日から17日間、甲子園)は24日、沖縄と南北北海道大会で計27試合が行われた。沖縄大会では創部4年目の未来沖縄が沖縄工に7―0の7回コールド勝ちを収め、3回戦進出を決めた。今秋ドラフト候補の宜保翔内野手(3年)が5回無失点、2安打と投打二刀流で勝利に貢献した。また、愛媛大会の組み合わせが決まった。

 日米8球団のスカウトたちが、マウンドと打席に目を光らせる。「4番・投手」を務める宜保が、躍動した。

 まずは投球だ。初回1死二塁のピンチは投ゴロ、空振り三振で脱し、5回3安打無失点。自己最速には3キロ及ばなかったが、最速144キロの直球に加え「打者の雰囲気を見て投げ分けた」と、上手、横手から曲がりの異なるスライダーを織り交ぜる工夫も見せた。

 打席では3回2死一塁から左前打を放つと、5回には先頭で中前打。その後、相手バッテリーの隙を突いて三盗も決めた。「いい当たりではなかったが、夏の一本が出て安心した」と笑った。

 兄・優は九州共立大の1年でレギュラー。両親と妹はバレーボールと、まさにスポーツ一家の次男坊だ。中学時代にも投手の経験はあったが右肘を痛めた影響で、本格的に投手になったのは今春から。「(投手も打撃も)両方好き。野球全部が好きです」と創部4年目の同校を今春、県大会初優勝に導いた。

 周囲からは二刀流で注目される大阪桐蔭・根尾と比較されるようになった。背番号も同じ6。「プレースタイルは似ていないが(投手と遊撃手の)ポジションが一緒なので。頑張って追いつき追い越せで」。初の甲子園出場へ「琉球の二刀流」が好スタートを切った。 (川島 毅洋)

 ▼日本ハム・大渕隆スカウト部長 運動能力が高い。足もあるし、バランスがいい。

 ▼DeNA・吉田孝司スカウト部長 バッティングが柔らかい。ゆっくりと間を取ってボールを見ることができる。

 ▼ロッテ・永野吉成チーフスカウト 西武の栗山のように軸足に体重を乗せて待てる。

 ◆宜保 翔(ぎぼ・しょう)2000年(平12)11月26日生まれ、沖縄県出身の17歳。小2から根差部ベースナインで野球を始め、長嶺中では、主に遊撃手。未来沖縄3年春から本格的に投手を務める。遠投116メートル。1メートル74、67キロ。右投げ左打ち。家族は両親と兄、妹。

 ◆未来沖縄 2007年4月に開校した広域通信制高校。所在地は沖縄県那覇市。前新健校長。野球部は15年に創部し、今春沖縄県大会で初優勝。九州大会では4強入りを果たした。部員数は35人。

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