阪神 打の7回 最大5点差追いついた 9試合ぶり6得点や

[ 2018年6月25日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神6―11広島 ( 2018年6月24日    甲子園 )

<神・広>7回1死満塁、中谷は左前に2点打を放つ。投手・アドゥワ(撮影・大森 寛明)
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 阪神にとっては、一度もリードを奪えなかったことが敗因の一つだが、今季最大5点差を追いついたのは紛れもない事実。6回に代打原口の2点打で反撃を開始すると、迎えた7回。若虎の連打で試合を振り出しに戻した。

 代わった今村から3つの四球を選んで1死満塁。15日楽天戦以来の5番に入り4回に右中間突破の三塁打を放っていた陽川が期待に応えた。2球で追い込まれても動じない。「当てにいくスイングはしない」との意識が奏功し3球目の外角145キロをコンパクトに捉えた打球は一、二塁間を破る右前適時打で2点差に詰め寄った。

 「なんとか食らいついていこうと思っていました。スタメンで出る以上は、しっかり打たないといけない」

 こうなれば押せ押せだ。続く藤川の代打・中谷も結果を残した。アドゥワに対し、2ボール1ストライクから3球連続ファウルした後、見逃せばボールかもしれない外角低め直球に腕を伸ばして捉えた打球は三塁右をライナーで抜け、左前に弾んだ。広島は長打警戒で深い守備陣形を敷いており二塁走者の糸井も悠々と同点の生還。一塁塁上でガッツポーズを繰り出した中谷につられて盛り上がったスタンドのボルテージも最高潮に達した。

 「チャンスだったので、とりあえずバットに当たるように、食らいついていこうと思っていた」

 6得点は13日の日本ハム戦で7得点して以来、9試合ぶりだった。3連戦では22日は8回に3点、23日は7回に3点、そして、この日は6回に3点と、徐々にではあるが早い回での得点も可能となってきており、どん底だった一時に比べれば、光が見えてきた。

 シーズン序盤から打線をけん引してきた福留、糸井らベテランだけでなく、伸び悩む若手の意地も見え始めた。苦しい戦いは続くが、絶望するにはまだ早い。(巻木 周平)

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2018年6月25日のニュース