ライアン小川 Gキラー健在!3年越し5連勝「祈っていた」

[ 2018年6月25日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト3―2巨人 ( 2018年6月24日    東京D )

<巨・ヤ>初回無死、陽岱鋼を中飛に抑える先発の小川(撮影・大塚 徹)
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 ヤクルト・小川泰弘投手(28)が24日、巨人戦に先発し、6回4安打無失点で4勝目を飾った。昨秋に右肘手術を受け、今季は出遅れたが、5月27日のDeNA戦から4連勝。巨人を相手には16年から3年越しの5連勝とした。交流戦最高勝率だったチームは連敗を3でストップし、リーグ戦再開後初白星。最下位から4位に浮上し、ペナントレースでも頂点を目指す。

 ベンチで声援を送っていた小川は両手を上げて喜んだ。「点が入ることを祈っていた」。代打を送られた直後の7回2死満塁、西浦が均衡を破る走者一掃の左中間二塁打を放つ。今季巨人戦初登板で6回無失点と力投した右腕に、勝利投手の権利が舞い込んだ。

 最大のピンチは6回だった。「流れ的にも先制点をやれないと思って、集中していた」。先頭・田中俊に右前打を浴び、3番マギーを迎えた。「カットボールで2打席ともヒットにされていた」。ベンチで田畑投手コーチの助言を受けたことで、2ボール2ストライクから捕手・中村と大きく曲がるスライダーを選択。狙い通り空振り三振に仕留め、攻撃への流れを呼んだ。

 「東京ドームで勝つことがスワローズの課題。一つ一つやっていけたらいい」。チームは東京ドームで7連敗中だったが、昨季9月9日に自身が勝って以来となる白星をもたらした。さらに小川自身も16年4月30日(神宮)から巨人相手に5連勝。「結果としてそうなったら自信を持っていける」と胸を張った。

 師匠の前での好投だ。メジャーから巨人に復帰した上原は、自主トレをともにする間柄。昨秋に手術を受け、右肘疲労骨折のリハビリ中だった今春も1軍での再会を励みにした。5月中旬の鹿児島遠征で顔を合わせると「とにかく焦るなよ」と声を掛けてもらった。「金言をもらいましたから」とちゃめっ気たっぷりに笑った。

 復活星を挙げた5月27日から4連勝で、小川監督も「(復帰から)尻上がりによくなっている」と評価した。交流戦最高勝率を飾りながら、リーグ戦再開後は2連敗スタート。「絶対に負けられない試合だった」。柱として帰ってきたエースで最下位を脱出し、チームも再出発だ。(細川 真里)

 《現役最多は石川(ヤ)の27勝》小川(ヤ)が今季巨人戦初勝利、巨人戦通算10勝目をマークした。現役投手で巨人戦10勝以上は小川が8人目、最多は石川(ヤ)の27勝。小川の巨人戦勝率は10勝4敗で.714、巨人から10勝以上したヤクルト投手の最高勝率は鈴木康二朗の.550(11勝9敗)だったが、小川が大幅に上回った。なお、最多の65勝を挙げている金田正一は72敗で勝率.474となっている。

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2018年6月25日のニュース