広島ドラ2山口 ドラ1中村と「友達になって世代最強バッテリーに」

[ 2017年10月31日 05:30 ]

好きな言葉という「大きく翔(はば)たけ」を黒板に書く山口
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 広島からドラフト2位指名された熊本工・山口翔投手(18)が30日、同校で田村恵、末永真史両スカウトから指名あいさつを受けた。ドラフト1位の広陵・中村との「世代最強バッテリー」結成を宣言。最速151キロを誇る「マエケン2世」が、大いなる未来への意気込みを口にした。

 広島の真っ赤な帽子をかぶせられた山口は、満面の笑みを浮かべた。思い描いたのは、同僚となる「捕手・中村」との将来像。その素質に惚れ込むからこそ、言葉も弾んだ。

 「まだ会ったことがないので、まずは友達になってから、世代最強バッテリーと言われるようになっていきたい」

 ささやかな願いが、現実のものとなった。中村は今夏の甲子園で大会新記録となる6本塁打をマーク。頼れるバットもさることながら、捕手としての能力の高さに、山口の目は釘付けとなっていたという。

 「甲子園を(テレビで)見ていたときに、一緒にバッテリーを組めたらいいな、と少し思っていた。あの強い肩だったらランナーを刺してくれるから助かるなと。まさかそれが現実になるとは…」

 コンビを組むためには、自らも成長しなければならない。身長1メートル81、体重75キロの体形はモデルのようで、プロ野球選手として物足りないことを自覚する。「まだまだ細いので、一からやっていきたい」。長丁場を戦い抜くための体づくりこそ、最優先。強じんな肉体がなくては、最速151キロの速球も宝の持ち腐れとなる。

 15年まで広島に所属したドジャース・前田の背中を追う。父・護高さんの転勤により、2歳から小5までを広島市で過ごした。高卒2年目から活躍した右腕は、憧れの存在。自信のある変化球がスライダーという点は、その前田と重なる。

 「強気な投球に惹かれるし、真っすぐで空振りを取れる。自分が目指すところ。(肩甲骨の)可動域の柔らかさを見て学んだ。中学生までマエケン体操もやっていた」

 リーグ連覇に貢献した中崎、今村、大瀬良らも担当した田村スカウトからも才能を認められる。「タイプ的にはマエケンが入ってきたころのよう。細くてしなやか。腕はムチのようにしなる。鍛えていけばスケールの大きい投手になれる」。前途は洋々と広がっている。無限の可能性を秘めた「マエケン2世」が羽ばたく時を待つ。(柳澤 元紀)

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