ヤクルト山田9カード連続弾 独走V27号は2位筒香らに10本差

[ 2016年7月3日 05:55 ]

<ヤ・巨>8回1死、勝ち越しソロを放つ山田

セ・リーグ ヤクルト2―1巨人

(7月2日 秋田)
 吹きつける強い逆風をものともしない。ヤクルト・山田の力強いライナーが一直線に左翼席へ突き刺さる。

 「まさか本塁打になるとは。想像以上の結果で満足です」。まさに4番の働き。1―1の8回、27号ソロで試合を決めたヒーローは、秋田のファンの歓声に手を振って応えた。

 凄みが凝縮された一振りだった。5回のギャレットの中飛、7回の村田の右飛など、捉えても高く打ち上げた打球は強風に舞い戻されていた。山田の打球はスタンドまで届いた。真中監督が「風がある中、あそこしかない本塁打」とうなずけば、杉村チーフ打撃コーチも「バックスクリーン方向なら戻されていた。ライナーでフックがかかっていたから風の影響を受けなかった。見事というしかない」と大絶賛だ。

 猛打賞で打率を・341まで上げた。昨年5月10日の中日戦でもこの球場で本塁打を放っており、「秋田の水に合っていると思う」と笑う。秋田入りした前夜は、名物の比内地鶏ときりたんぽに舌鼓を打った。1年前ものれんをくぐり、「おいしかった」と再び訪れた店が「パワースポット」となった。本塁打は実に9カード連続。リーグ2位のDeNA・筒香らに10本差をつけたことには「めちゃくちゃうれしい」と声を弾ませた。

 練習中から大雨。グラウンド整備のために試合開始が31分遅れる難しいコンディションだったが、「中止になると思っていたけど、ならなくてよかった」と無邪気に笑った。23歳にして通算100本塁打まであと2本。「あまり意識しないです」とは言うものの、この勢いならすぐに成し遂げてしまいそうだ。(町田 利衣)

 ≪両リーグ3年ぶり≫山田(ヤ)が決勝の27号。交流戦明けでは両リーグ最多の3度目の勝利打点で、いずれも本塁打でマークした。これで山田は交流戦1カード目の日本ハム戦から9カード連続本塁打。13年に60本塁打したバレンティンが7~8月に10カード連続で打って以来、両リーグ3年ぶり。

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2016年7月3日のニュース