ローズ氏「記録」を認めることは絶対にないが…イチロー実力は認めた

[ 2016年6月17日 07:15 ]

イチローの安打記録について語ったメジャー記録保持者のピート・ローズ氏

ナ・リーグ マーリンズ3―6パドレス

(6月15日 サンディエゴ)
 メジャー最多安打記録を持つピート・ローズ氏は、日米合算と比較されることについて、一貫して「自分の記録とは比較対象にならない」と言い切る。「どの競技でも別のリーグの記録を足すことはしない。自分もマイナーリーグでの安打数は足していない」と否定的だ。

 14日付のUSAトゥデー紙上でも「日本では私を安打のクイーン(2番目)にしようとしている。次は高校時代の安打まで加えるんじゃないか」と強い不満を示した。一方で「イチローが素晴らしい選手であることには疑いの余地がない」と一選手としては敬意を示す。10年にスポニチ本紙取材に答えた時も「イチローのプレーが大好きだが、日米合わせた通算記録は認めないよ」としていた。

 キャリア最後の安打を放った86年には45歳で、このシーズンは打率.219、52安打だった。スポニチ本紙の取材に「72年はロックアウトで8試合減った。81年はストライキで2カ月間も中断した」と話し、本来ならばより多くの安打数を積み重ねられていたと力説していた。

 ≪P・ローズという男≫ ピート・ローズ氏は4256安打、3562試合出場などの歴代最多記録を持ち「安打王(ヒット・キング)」として名をはせた。両打ちで体をかがめるような独特の構えが特徴。全力プレーを身上とし、レッズの地元シンシナティ出身で「チャーリー・ハッスル」の愛称で人気者に。選手兼任監督を経て6年間レッズの指揮を執ったが、89年に野球賭博への関与で永久追放処分を受けた。

 当初は賭博への関与を否定していたが、04年に暴露本を出版し監督時代の賭博を認めた。復権を願い続け、昨年はシンシナティ開催のオールスター戦へ参加が認められるなど処分解除への機運が高まったが、現役時代の賭博関与の疑いが新たに報じられるとトーンダウン。昨年12月には大リーグ機構がローズ氏からの解除要請を却下したと発表し、殿堂入りは絶望的な状況にある。

続きを表示

この記事のフォト

2016年6月17日のニュース