阪神新助っ投サタホワ 満弾被弾・松田に日本シリーズでリベンジだ

[ 2016年6月17日 08:57 ]

ボールを持ち笑顔でポーズをとる新外国人サターホワイト

 日本一の使者になる!阪神の新外国人、コーディ・サターホワイト投手(29=エンゼルス傘下3Aソルトレーク)が16日、西宮市内の球団事務所で入団会見を行った。最速96マイル(154キロ)の長身右腕は、米国代表として臨んだ昨年11月14日のプレミア12・日本戦(桃園)で満塁本塁打を浴びたソフトバンク・松田への日本シリーズでのリベンジを目標に設定。背番号75に決まり「勝利の方程式」の一角としてチームの白星に貢献することを誓った。

 立派なヒゲを蓄えたワイルドな右腕が、特大の目標を掲げた。日本最高峰の舞台で、あの常勝軍団のお祭り男へのリベンジ。そのためにも、リーグ5位に低迷する猛虎を日本シリーズへと導く全力投球を誓った。

 「とにかくチームの勝利に貢献したい。最終的には日本シリーズに出られるように頑張りたいね。(プレミア12では)名前は覚えていないけど、満塁ホームランを打たれてしまった。もし対戦する機会があれば、三振を取りたい」

 昨年11月のプレミア12の米国代表に選ばれ、初めて日本の地を踏んだ。同14日の日本戦は台湾の桃園球場で行われたが、7回に4番手で登板すると、松田に強烈なグランドスラムを浴びた。「日本の野球は基礎がしっかりしていている。野球のことをすごく理解していると思う」と、苦い思い出とともに日本野球のレベルの高さを痛感した。

 ただ、15日に来日したばかりで今日17日からのソフトバンク3連戦(甲子園)には登板不可能。松田との再戦となれば、日本シリーズしかない。「その時に対戦できればいいね」とさらにモチベーションを高めた。

 「虎」にはもともと縁がある。08年にドラフト2巡目で指名され、米国でのキャリアをスタートさせたのがデトロイト・タイガース。「自分のプロでの野球人生はタイガースで始まったので、最後はタイガースで終えられるように頑張りたい」と“生涯虎宣言”まで飛び出した。緊急補強で来日したが、決して腰掛けのつもりはない。

 メジャー経験こそないものの、最速154キロの速球と「1番の持ち味」というスプリットを武器に、今季の3Aでは18試合で3勝1敗、防御率1・80。安定感を欠き「勝利の方程式」を固定できない中継ぎ陣に加われば、大きな戦力となるはずだ。外国人枠の関係で、1軍に登録されるのはあくまでドリス、マテオらの状態次第となるが一歩も引くつもりはない。

 「ニックネームは特にはないよ。ファンのみなさんに何か選んでもらえれば…」

 17日に諸手続きを行った後に練習を開始し、18日から鳴尾浜球場の残留組と合流予定。最初は2軍戦からとなる見込みだが、早ければ交流戦明けにもベールを脱ぐ。 (山添 晴治)

 ◆コーディ・サターホワイト 1987年1月27日、米ミシシッピ州生まれの29歳。08年ドラフト2巡目(全体67番目)でタイガースから指名。メジャー出場はなく、今季はエンゼルス傘下3Aで18試合3勝1敗、防御率1・80。マイナー通算201試合(すべて救援)で14勝11敗33セーブ、防御率3・28。15年11月のプレミア12では米国代表に選出され、日本戦にも登板。1メートル93、106キロ。右投げ右打ち。

 ▽サターホワイトのプレミア12日本戦 15年11月14日、台湾・桃園で行われた予選ラウンド、2―5の7回に米国の4番手で登板。2四球と筒香の中前適時打で1失点のあと、中田に四球を許して2死満塁とすると、松田に初球スライダーを左翼席へと満塁被弾した。試合はそのまま2―10で米国が大敗している。

続きを表示

この記事のフォト

2016年6月17日のニュース