【広澤克実の視点】高山“リラックス思考”で状況に応じたプレーを

[ 2016年6月15日 10:45 ]

<神・オ>2回裏無死一、三塁、高山はショート併殺打に倒れるも、その間に三走が先制のホームを踏む

交流戦 阪神2-0オリックス

(6月14日 甲子園)
 タイガースにとっては大きな勝利だった。相手は調子を落としており、乗じて調子を上げていかなければならない。次のカードがソフトバンクだけに交流戦を何とか5割で乗り切るためには、この3連戦が重要だ。

 打線では高山の打撃が目についた。空振り三振に倒れた8回2死満塁の場面。打者はどうしても投手に合わせる作業が必要になるが、それができていたか。もちろん自分の中での基本はあるが、投手によって足の上げ方、ステップの仕方、バットの持ち方などを変える必要がある。大学時代と違い、プロは“普段通り”では打てない投手がほとんど。初球のボール球の後、苦い顔をしただけに佐藤達の球は速いと感じたのだろう。2ストライク後にバットを短く持ったが、2球目からできていれば、結果は違ったかもしれない。

 2回無死一、三塁での併殺打は最低限の仕事と評価する。もちろん安打なら言うことはないが、この場面での「最低限」は1点を取ること。結果的にこの1点が相手に重くのしかかった。相手の二遊間も下がって「1点は仕方ない」という守備隊形だった場面。序盤の無死一、三塁はダブルプレーでオーケーと覚えれば、打席での考え方も変わってくる。

 全体的に重い試合だった。課題は得点力であることは明白だ。それだけにリラックス思考は高山に限らず、打線全体に言えることである。(スポニチ本紙評論家)

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2016年6月15日のニュース