工藤監督「山田怖がっては駄目だ」3四球が逆転負け要因

[ 2016年6月15日 06:35 ]

<ヤ・ソ>8回2死一、二塁、中村に適時二塁打を打たれたスアレス(左)

交流戦 ソフトバンク4-6ヤクルト

(6月14日 神宮)
 ソフトバンクは交流戦最下位のヤクルト相手に7カードぶりに初戦を落とし、連勝も6で止まった。ただ、ソフトバンク・工藤監督がポイントに挙げたのは逆転を許した8回ではなかった。先発左腕・山田のヤクルト・山田に対する逃げの姿勢だった。

 「(失点は)四球がきっかけだよね。(山田と)勝負しようとしていない。全て打つわけじゃないし、怖がっていては駄目だ」

 2点リードの2回無死。先頭の山田を歩かせたことでピンチを招き、2本の適時打などであっという間に逆転された。続く3回も1死走者なしから再び山田に四球を与え、山田は4回に代打を送られ3回3失点で降板。交流戦明けで次回は登板機会がなく、きょう15日には出場選手登録を外れるが、再び1軍に呼びたいと思わせる爪痕は残せなかった。

 その姿勢は救援投手にも“伝染”した。1点リードの8回に登板したスアレスは無死一塁から山田にまたまた四球。ピンチを広げると、1死一、二塁から雄平の中前打で追い付かれ、2死後に中村に決勝の左中間2点二塁打を浴びた。「走者を出したのはよくなかった」と肩を落としたスアレス。工藤監督は「誰にでもこういうときはある」とかばったが、7日のDeNA戦(ヤフオクドーム)、10日の巨人戦(同)でも適時打を浴びているだけに「楽な場面で行かせることも考えてあげていい」とセットアッパーからの一時的な配置転換も示唆した。

 昨秋の日本シリーズは対山田は20打席でわずか1四球。投手陣は真っ向勝負し、19打数4安打の打率・211に抑えた。それがこの日は4打席で3四球。貯金が24もあるチームにとって痛くもかゆくもない1敗であるが、はなから勝負できない姿勢は工藤監督には歯がゆかった。(福浦 健太郎)

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2016年6月15日のニュース