2回戦は親子対決 関西国際大で息子が決勝打 父は明大コーチ「完全にアウエー」

[ 2016年6月7日 17:17 ]

<花園大・関西国際大>延長10回タイブレーク1死一塁、田中のサヨナラ中前適時打に歓喜する関西国際大ナイン

全日本大学野球 1回戦 関西国際大8―7花園大

(6月7日 神宮)
 チャンスは逃さない。タイブレーク(1死満塁でスタート)に突入した延長10回、関西国際大は3点差を追いつき、なお一、三塁。同点打を放っている5番田中俊樹(4年)は中前に決着のタイムリーを放ち、ナインの手荒い祝福を受けた。このシーンをネット裏から見届けたのが、2回戦で対戦する明大の田中武宏コーチ(55)。何を隠そう殊勲のヒーローは同コーチの次男なのだ。

 明大の優勝が決まり、大学大学選手権の組み合わせを見て父は「う~ん」と唸った。1回戦、関西国際大が勝ち上がると明大と対戦することになっていたからだ。「家では家内も、お父さんはしょっちゅう(大学選手権に)出てるからいいじゃない、てな感じですよ。完全にアウエーです」と苦笑しきり。一緒に見ていた善波監督が同コーチに向かって「田中に打たせないようにしないと」と笑顔で話しかけた。

 父からみれば、技術的にはまだまだだが、この日の2安打が同点打とサヨナラ打。「お父さんと一緒で、何か持ってるんじゃないの?」と善波監督がいうように、くせ者系打者。8日の2回戦、どんな対決になるのか。「普通通りやるだけですよ」と父はいたって冷静に言うが、うれしさとやりにくさ半々の複雑な表情も作った。

続きを表示

2016年6月7日のニュース