阪神 立大・沢田をリストアップ 大阪桐蔭で藤浪と春夏連覇を達成

[ 2016年6月7日 06:00 ]

立大の沢田

 聖地で夢の春夏連覇リレーが実現!? 阪神が今秋ドラフト候補として東京六大学リーグの立大・沢田圭佑投手(4年)をリストアップしていることが6日、分かった。大阪桐蔭では、藤浪との2枚看板として2012年の甲子園大会で春夏連覇を達成。阪神は今オフの補強ポイントに即戦力投手を掲げており、先発、中継ぎ両面の適性を兼ね備える右腕も獲得候補の一人だ。

 来季、甲子園のグラウンド上で夢の春夏連覇リレーが実現するかもしれない。高校野球ファンの記憶に新しい12年の大阪桐蔭。エースとしてフル回転した藤浪は、今や猛虎の大黒柱に君臨している。そして今オフ、藤浪とともに2本柱を形成した沢田も、タテジマのユニホームに袖を通す可能性が出てきた。球団関係者は、沢田に対する一定の評価を口にした。

 「沢田投手は派手なところはないですが、使い所を選ばない感じがします。制球力があるので、先発でも中継ぎでも対応できそうな感じ。ウチで言えば、安藤のようなタイプですかね。藤浪とも高校時代に一緒にやっている投手ですし、楽しみな素材ですね」

 4年前、大学進学の道を選んだ沢田は、プロで活躍する藤浪に負けじと成長を続けてきた。立大では1年春からリーグ戦に登板。今春終了時点で60試合に登板し、現役最多の21勝(15敗)、防御率2・27。重心の低い、安定感抜群のフォームから繰り出す直球は最速149キロを計測し、スライダー、カーブ、フォークと多彩な変化球も持ち合わせる。特筆すべきは、345投球回で74与四死球、1試合平均の与四死球率1・93という制球力の高さだ。日本全国から有力選手が集まる最高峰リーグで20勝以上を挙げる実力は掛け値なしに評価できる。昨年6月には大学日本代表に選出され、経験値も申し分ない。

 高校時代には、エースの藤浪に「後ろに沢ちゃんがおってくれるから、思い切って投げられる」と言わしめた。3年夏の大阪大会決勝の履正社戦では8回途中8失点と乱調した藤浪を好救援し、夏の甲子園大会3回戦の済々黌戦は2失点完投で藤浪を休養させた。藤浪の苦境をいつも後ろから支える存在だった。そして大学では一転、先発としてフル回転。先発、中継ぎ両面の適性を持つ即戦力右腕だ。

 阪神は今オフの補強ポイントとして、即戦力投手を最重視。ドラフトでは1位候補に創価大・田中、東京ガス・山岡、流通経大・生田目らをリストアップ。加えて高年齢化が進む中継ぎ投手陣強化を目指して、明大・柳、慶大・加藤、大阪ガス・酒居、トヨタ自動車・七原らにも熱視線を送っており、沢田もその一人だ。

 甲子園大会の春夏連覇は過去7校。同一校から春夏ともにベンチ入りした2人以上の投手がプロ入りすれば3例目で、同じチームでプレーとなれば史上初となる。

 ◆沢田 圭佑(さわだ・けいすけ)1994年(平6)4月27日生まれ、愛媛県出身の22歳。小1から野球を始め、久谷中時代はえひめ西シニアに所属。大阪桐蔭では1年秋からベンチ入り。3年時に同級生の藤浪らとともに史上7校目の甲子園春夏連覇。立大では1年春の開幕戦・慶大戦で公式戦初登板。1メートル78、90キロ。右投げ左打ち。

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