球児、9回ヒヤヒヤ2失点 薄氷も「上がって来ると思うんで」

[ 2016年5月29日 06:55 ]

<巨・神>連勝しハイタッチで喜ぶ藤川(右端)ら阪神ナイン

セ・リーグ 阪神6―4巨人

(5月28日 東京D)
 ベンチの阪神・金本監督も最後は冷や汗をかいたことだろう。6―2と4点リードの9回。セーブの付かない場面でも、必勝を期して送り出した藤川がピリッとしない。

 1死から連打と四球で満塁とすると、暴投で1点を返され、坂本の右犠飛で2点目。最後はクルーズを捕邪飛に仕留めて逃げ切ったが、終わってみれば薄氷の勝利となった。

 「今はこういう状態でやっているけど、上がって来ると思うんで。何とか勝って終わらせられて良かったです」

 百戦錬磨の右腕だが、これで3試合連続失点。前回登板の25日ヤクルト戦では今浪にサヨナラ犠飛を浴びている。だが、マテオが登録抹消された緊急事態で代役を務められるのは、やはり藤川だ。金本監督も「今はもう、経験とボールの勢いという点で球児しかいないと思っている」と覚悟を口にした。

 ただ、同じく経験豊富なセットアッパー陣は力投した。4―2の7回2死一、二塁で先発・岩崎からバトンを受けた安藤は、怖い坂本を1球で遊ゴロ。「たまたま1球で終わったけど、岩崎が頑張っていたから何とか勝ちをつけたかった」と自らの仕事を完遂した。

 8回にマウンドに上がった高橋は、先頭のクルーズの平凡な飛球を、自身とゴメスが交錯する形となって落球(記録はゴメスの失策)。同じようなプレーで失点した15日のDeNA戦の悪夢が頭をよぎったが、そこから3者連続で外野フライに打ち取って切り抜けた。「自分でつくったピンチなんで何とか抑えようと思った」。マテオの復帰時期が未定で、2軍調整中のドリスの再昇格が検討される中、「みんなで頑張っていこうと思います」とブルペン陣の気持ちを代表して言葉にした。(山添 晴治)

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