由伸巨人、29日にも単独最下位危機…10年ぶり7連敗

[ 2016年5月29日 05:45 ]

<巨・神>9回2死二塁、2点差まで追い上げるもクルーズ(右)が打ち取られ10年ぶりの7連敗の巨人・高橋監督はさえない表情を見せる

セ・リーグ 巨人4―6阪神

(5月28日 東京D)
 泥沼からどうしても抜け出せない。巨人が9連敗を喫した06年7月以来10年ぶりとなる7連敗。悔しさを押し殺すように、高橋監督はいつも通り気丈に振る舞った。

 「流れは良くないけど明日は明日。何とか勝てるようにしたい」。3回に2点先制したが、4回に今村が4点を失った。一度明け渡した流れを再び戻せる力は今の打線にはない。最近10試合で1勝9敗。その間の平均得点はわずか1・7点だ。

 リーグ4連覇を逃した昨季から続く貧打。高橋監督自身や井端内野守備走塁コーチが昨季限りで引退するなど、チームは過渡期を迎えている。指揮官は前日に続いて1、2番に大田と新人の重信、7番に2年目の岡本を起用。開幕の先発メンバーにはいなかった3人だ。不振で2軍降格したギャレットや故障者も多い中で「今はこれがベストと思って使っている。チャンスでもあるし、こっちも期待している」と若手の台頭を求め、村田ヘッドコーチは「若手は敗戦の責任を背負う必要はない。勝ち負けの責任は俺らが取る」と言った。

 大田は2安打も初回先頭で見逃し三振。1番打者として「やっちゃいけないこと」と悔いた。岡本は2回に今季初安打の左中間二塁打を放った。ただ、指揮官は「ヒット1本を求めているわけじゃない」という。潜在能力を高く評価するからこそ、負の流れを変える救世主のような活躍を欲している。08年に当時2年目の坂本が、正遊撃手の二岡が負傷離脱した際に定位置を奪った。岡本は「勝ちに貢献できるようにやりたい」と話した。

 借金は2。交流戦前の最後の試合となる、29日も敗れ、ヤクルトが勝てば単独最下位に転落する。5月以降では06年8月4日以来10年ぶりの屈辱。主将の坂本は「勝って交流戦に入れるように頑張ります」と言った。(川手 達矢)

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2016年5月29日のニュース