金本監督怒った「全く強くなっていない」打線工夫なし救援陣も乱調

[ 2016年4月10日 06:36 ]

<神・広>9回1死二塁、金本監督は代打・松山の右飛が安打と判定されベンチを飛び出し抗議する

セ・リーグ 阪神2-6広島

(4月9日 甲子園)
 巨人に同率首位に並ばれる手痛い一敗だった。今季初のサヨナラ勝利で甲子園初戦を飾った前夜の余勢に乗って先制し、難敵の黒田も打球直撃で4回降板。一度は流れを手にしながら終盤で暗転し、金本監督は覇気を欠いた打線に厳しい口調を向けた。

 「打たなさ過ぎ。全体的に工夫がない気がする。ちょっとピッと投げられたら手も足も出ない。真っすぐに強くなるというのが一番の課題。全く強くなっていない。何も変わってない。そこは。意識の問題だと思う。工夫がなさ過ぎ」

 わずか2安打。高山の安打と江越の一撃が連なった4回の先制攻撃を除けば、出塁は1四球だけ。延長10回を戦いながら残塁なし。淡々とアウトを重ねた打者陣に対して技術以上に闘志を含めた気持ちの部分を求めた。

 「工夫して、集中して、執念を見せて打てないんだったら仕方ない。それは力がないということ、勝負に負けたということだから。今は、そういう伝わるものがないような気がする」

 試合を壊した救援陣にも怒りを露わにした。2点を勝ち越された10回、1死二塁で送り出した金田が3連続四球の乱調。最後は押し出しだった。打たれたなら、そこまで言葉に怒気を込めなかったかもしれない。打たれる以前の問題だった。

 「淡々と投げて、淡々とストライクが入らない。ベンチでも淡々と座っている。そう(抹消に)なるんじゃない。伝わってくるものが何もない」

 開幕後初めて公の会見の場で2軍降格を明言するほど怒った。10日には安藤の合流が見込まれる。スローガンに掲げた「超変革」の言葉には続きがある。「Fighting Spirit」だ。闘志なき者は去れ―。鋭い視線で訴えた。(山本 浩之)

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2016年4月10日のニュース