丸V撃 虎に前夜の逆転返し!延長10回に一挙4点

[ 2016年4月10日 06:51 ]

<神・広>延長10回1死一塁、丸は右中間に勝ち越しの適時二塁打を放つ

セ・リーグ 広島6-2阪神

(4月9日 甲子園)
 広島が9日の阪神戦(甲子園)で会心の逆転勝利を挙げた。8回に2点差を追いつき、延長10回に突き放した。丸とルナが2打点ずつを挙げる活躍で、逆転サヨナラ負けを喫した前夜のお返しに成功だ。黒田が左足アキレス腱上部に打球を受けて4回降板する不利をはね返し、今季3度目の延長戦で初勝利。勝ち越しをかけた、10日の第3戦へ弾みを付けた。

 延長10回、勝負を決めたのは丸の一振りだった。1死から菊池が右前打で出塁した直後、榎田の初球直球を迷わずに振り抜いた。力強く放たれた打球は中堅右を深々と破り、菊池を決勝の本塁へ迎え入れた。左翼席の鯉党から大歓声を浴び、二塁ベース上からガッツポーズで応えた。「甘いところをしっかり、初球から積極的にいけた。キクの足だったら還ってくれるかなと」。前夜サヨナラ負けの悔しさを晴らす会心の一打を「いやーな負けだったので粘りを見せていった。明日以降へ自信になる」と喜んだ。

 一度は厳しい戦局に立たされた。岩貞に先発野手全員が三振を奪われる大苦戦。黒田も打球直撃のアクシデントに見舞われ、4回降板を強いられた。救援陣が無失点でつないだ8回、丸の二ゴロでやっと1点を返し、2死二塁で代わった福原からルナが起死回生の同点打を中前へ放った。

 「チャンスの場面でファーストストライクから積極的にいけた結果がヒットになったと思うよ」

 ルナは10回にも左越え二塁打で丸に続いて突き放した。「菊池と丸が打ったので、続いていこうと思った。2点リードの方がいいからね」。今季2度目の3安打固め打ちで新4番の存在感を示した。

 8回1死一、三塁から打点付きの二ゴロで最初の得点を奪った丸は胸を張る。「ああいうところは最低限ですけど。打率は下がるんですけど、打点を挙げるのはいいこと。悔いはないです」。得点力不足に泣いた昨季とは違う粘り強い攻撃だった。

 緒方監督も確かな手応えをにじませる。「今日は中盤までてこずったけど、よかった。上位打線がチャンスメークしてくれて、クリーンアップがチャンスゲッターになってくれた」。チーム打率276はリーグトップ。「僕がどうこうというよりチーム全体として打線がいい。あしたも打線で勝ちたい」。丸の号令が力強く響いた。(柳澤 元紀)

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2016年4月10日のニュース