福留美技「ノーキャッチ」から「アウト」に 猛抗議で覆った

[ 2016年4月10日 06:55 ]

<神・広>9回1死二塁、松山の打球を福留がダイビングキャッチ

セ・リーグ 阪神2-6広島

(4月9日 甲子園)
 阪神の福留が美技で一度は猛虎の窮地を救った。

 同点で迎えた9回、1死二塁の場面で代打の松山の打球は詰まりながら右中間へ。前進守備の位置から猛然と駆け寄り、飛び込むようにグラブに収めた。体を1回転させた後、左手を掲げた。当然、捕球した確信があった。ところが…。歓声を浴びながら体勢を整えて視線を内野へ向けた時、目を疑った。

 「アウトだと思ったのに一塁にランナーがいるから驚いただけです」

 杉本一塁塁審が直接捕球と認めず、ノーキャッチのジェスチャーを示した。右翼の位置に戻った後、首をかしげるように内野近くまで歩み寄って猛アピール。金本監督も思わずベンチを飛び出した。審判団の協議があり、直接捕球が認められてアウト判定へ覆った。約5分間の中断を経て2死二塁で試合再開。勝ち越し点を許さず、延長戦突入へ持ち込む好守だった。

 打撃では4打数無安打でも、昨季を含めて計5度のゴールデングラブ賞に輝いた守備力を存分に誇示。芝生に打ち付けた左手を何度かさするしぐさはあっても「大丈夫」と頼もしかった。

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2016年4月10日のニュース