3年目・岩貞 開幕ローテ急浮上 金本監督高評価「能見のいい時」

[ 2016年2月7日 07:50 ]

実戦打撃に登板して好投した岩貞

 先発ローテーション入りを目指す3年目の阪神・岩貞が今キャンプ初めて実施されたシート打撃に登板。打者9人を1安打1四球に抑え、出世争いを1歩も2歩もリードした。

 「カウントをしっかりと整えられたので、しっかりと打ち取れた。先発ローテを狙って行くつもりでやってきたので、変わらず頑張っていく」

 結果以上に内容が素晴らしかった。対戦した9選手全員が右打者で、力のある直球を内角に投げ込んだ。球速も登板した3投手の中では最速の144キロを計測。捕手の後ろで見ていた金本監督や矢野作戦兼バッテリーコーチが何度もスコアラーに「今の何キロ出た?」と繰り返し聞いたほどだ。

 新井とヘイグから連続三振を奪ったチェンジアップは抜群の急ブレーキがかかっていた。「右打者の内角はずっと練習してきた。あそこに投げ込まないと外も効いてこない。(だから)きょうはチェンジアップやシュートで芯を外せた」。中日の佐藤スコアラーが「内角直球はかなり力があった」と話せば、ヤクルトの小川SDも「三振を奪った落ちる球はかなり有効」と警戒心を強める。そして最も欲しかった金本監督の高評価も得た。

 「ちょっと、急浮上したね。真っすぐの回転が良くて、シュートも低めに沈むのでゴロに打ち取れるし、フォークも…。右打者にいいなというイメージ。俺の見た感じでは、フォークの時に真っ直ぐと同じような腕の振りをしていた。あれは打者はだまされる。能見のいい時。腕が緩まない」

 プロ入り前から能見の投球フォームを手本にしてきた左腕には最高級の褒め言葉。13年ドラフトで1位入団も過去2年は1勝ずつ。昨年11月に結婚も発表し今季にかける強い思いがこの日の快投につながった。

 「今だったら投げさせてみたいね。オープン戦の一発目くらいに」と指揮官も思わず漏らした。オープン戦初戦は21日のヤクルト戦(浦添)だが、金本監督の初対外試合となる16日楽天戦(宜野座)の先発をほぼ確定させた。先制アピールで、今年こそ先発枠をつかむ。(畑野 理之)

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2016年2月7日のニュース