球児 ボランティア伝道師になる「若い選手たちにも…」

[ 2015年12月19日 05:30 ]

大阪府立母子健康総合医療センターのクリスマス会で○×ゲームを楽しむ藤川

 阪神の藤川球児投手(35)が18日、4年ぶりに大阪府和泉市の大阪府立母子保健総合医療センターを訪問し、クリスマス会に出席した。2009年オフから個人的に続けている同所への訪問を、生涯続けると誓い、今後は若手選手への普及活動にも力を注ぐ考えを示した。背番号18は福祉活動の“伝道師”としても虎をけん引する。

 特別な場所だった。11年以来となる4年ぶり4度目の訪問。「おかえりなさい」と記された横断幕に出迎えられた。お互いが待ち望んでいた瞬間。藤川は壇上で子供たちに熱いエールを送った。

 「自分も負けないように子供たちに希望を与えられるようにしたい。是非、元気になって甲子園に来てください」

 06年、重い血液疾患を患い、骨髄移植が必要となった同郷の高知・土佐高のエースだった戸田浩司さん(当時19歳)の存在を知り、この活動を始めた。07年には自身もドナーに登録。09年からは球団とは関係なく個人的に同所などへの訪問を始めた。その後も骨髄移植の啓発活動などに取り組んできた。

 「(福祉活動には)スポーツとしての役割もあると思う。自分たちはスポーツ選手として(活動することで)子供たちが元気になる、(病気と)闘う力になると思ってやっている。親御さんも頑張っている」

 藤川が大リーグ挑戦で日本にいない間はチームメートが活動を受け継いだ。12年には新井(良太)、13年からは藤浪が2年連続で同所を訪問。そして阪神に復帰した今オフに再訪が実現した。クリスマス会では小児患者や家族など約200人と触れ合い、その後は病棟を訪れて病に苦しむ子どもたちを勇気付けた。「(優勝は)夢でなく目標です」とV奪回も誓った。

 「可能な限りは続ける。人としてやっていることなんで。若い選手たちにもわかってもらいたい。(スポーツには)そういう役割があるということを」

 今後は若手にもグラウンド外の活動の重要性を積極的に伝えていく意向だ。12年に藤川はプロ野球選手の社会貢献活動優秀者を表彰する「ゴールデンスピリット賞」を受賞。それ以降、阪神から受賞者は出ていない。ボランティアの伝道師は、期する思いを胸にマウンドに上がる。 (山本 浩之)

 ▽大阪府立母子保健総合医療センター 大阪府和泉市にある医療機関。大阪府域における周産期及び小児医療の専門的な基幹施設として、地域の医療機関と連携し、高度な医療を必要とする妊産婦や低出生体重児、新生児、乳幼児、小児に対し一貫した高度専門医療を行っている。(センターHPより)

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