ソフトB吉村 同点打もお立ち台ならず「話をしたかった」

[ 2015年8月31日 05:30 ]

<ソ・日>7回1死二、三塁、左前に2点適時打を放った吉村はガッツポーズ

パ・リーグ ソフトバンク2-2日本ハム

(8月30日 ヤフオクD)
 ソフトバンクは30日、延長12回の末、日本ハムと2―2で引き分けた。7回に2点を先制されたが、その裏に代打・吉村裕基外野手(31)が、2点適時打を放ち同点。投げては今季最多の7投手のリレーで追加点を与えなかった。この結果、2位との直接対決を1勝1敗1分けで終え、9・5ゲーム差をキープ。優勝へのマジックは1つ減り18となった。

 勝負強さは健在だった。2点を先制された直後の7回1死二、三塁。代打・吉村が日本ハム・中村のフォークを鮮やかにとらえ、左前に値千金の同点適時打を放った。

 「真っすぐと緩いカーブがあるので、フォークを狙っていたというより、甘い球が来たら思い切っていこうと思っていた」

 前半はほとんどチャンスらしいチャンスはなかった。5回まで無安打。6回1死から柳田が放った右前打がチーム初安打だった。90キロ台のカーブを巧みに操る中村の緩急をつけた投球に、自慢の強力打線が完全に抑えられていた。

 吉村自身も試合前の時点で打率・204と苦しんでいた。それでもチームの危機をひと振りで振り払うあたりはさすがだった。「代打の時とスタメンの時と、どうバッティングをすればいいのか迷ってしまっていた」と頭の中で考えすぎていたことを反省。シンプルに甘い球を打つ打撃に回帰したことで、本来の思い切りの良さを取り戻した。

 昨季は故障でチームを離脱した松田、内川、長谷川らの穴を埋める大活躍。64試合の出場ながら打率・296、5本塁打29打点と結果を残した。また、お立ち台でスタンドのファンに向かって「勝利の美酒は楽しんでも、決して飲酒運転はしないでください」と呼びかけたことが話題をさらい、福岡県警から夜間交通事故防止のCM出演依頼も来た。この日も試合に勝っていればお立ち台の候補だったことは間違いないなく「飲酒運転が減っていないので、話をしたかったんですけどね」と笑った。

 工藤監督は「チャンスが少ない中で同点にしてくれた。よく吉村が打ってくれた」と評価した。これで今カードを1勝1敗1分けで終え、マジックを3つ減らした。それでも、まだ指揮官はマジックには興味を示さない。「あさってから(の西武戦)も3連戦の中で勝ち越していくだけ。その積み重ねに過ぎない」といつもの言葉で締めた。

 昨季のCSファイナルステージでは、6試合で6打点をマークし、MVPに選出された吉村の復調。また打線が4安打に抑えられても、7投手の継投で負けなかった。ソフトバンクにとっては価値ある引き分けとなった。 (田中 貴久)

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