和田監督「大誤算」…岩崎 まさかの投手・館山に3ラン被弾

[ 2015年8月31日 05:30 ]

<神・ヤ>4回2死一、三塁、館山に左越え3ランを打たれガックリの岩崎

セ・リーグ 阪神8-11ヤクルト

(8月30日 甲子園)
 まさかの大量失点だった。阪神先発の岩崎に、落とし穴が待っていたのは1点リードの4回だった。先頭の川端に左前打で出塁を許すと、次打者・山田の三ゴロを今成がはじく失策。畠山にも四球で無死満塁と、瞬く間に窮地に陥った。雄平を三邪飛、ミレッジも浅い左飛に仕留め2死までこぎつけながら、大引に走者一掃の中越え適時三塁打を浴びて逆転を許した。

 「そんなに調子は悪くなかった。もっと工夫して打者を抑えられるように、ピンチで粘れるピッチャーにならないといけないです」

 さらに“悪夢”には続きがあった。2死一、三塁で迎えた投手の館山に直球を完璧に捉えられ、左翼席にまさかの3ランを被弾。ぼう然自失の表情でマウンドに立ち尽くした左腕は、その後も1点を失い、自己ワーストとなる3回2/37失点でKOされ6敗目を喫した。

 阪神で投手に本塁打を許したのは、11年5月3日の巨人戦で能見が東野に打たれて以来4年ぶりの屈辱。味方の失策も絡み、岩崎の自責は0でも、和田監督は「大誤算。1対3で踏ん張っておかないと。7点は重すぎる」と3回まで1安打とほぼ完璧な投球を披露していた背番号67の急変に顔をしかめた。

 8月に入って自身最長となる3連勝をマーク。直近4試合は全て6イニング以上を投げ切り、チームの懸案事項だった先発5番手の座を手中に収めていた。16日のヤクルト戦(神宮)でも6回1失点。本拠地で好投の再現を狙ったが、ツバメ打線に返り討ちにあってしまった。

 この日は夏休み最後の日曜日とあって4万188人の観衆が詰めかけ多くの子どもたちが球場に駆けつけ声を枯らしていた。マウンドに注がれる声援を力に変え、岩崎は腕を振ったが、厳しい現実が待っていた。次回は9月5日の中日戦(ナゴヤドーム)での登板が濃厚。全身に刻まれた悔しさを快投で晴らして見せる。 (遠藤 礼)

 ▼阪神・中西投手コーチ(岩崎について)4回に窮屈になったな。エラーも痛かったけど、しょうがない。(無死満塁から)2アウトまでいったのは良かったけど、自分でコントロールを乱していた。館山(の本塁打)はいかんわ。

 ≪自己ワースト≫岩崎(神)が自己ワーストの7失点で4回途中KOの6敗目。3回2死一、三塁の場面で投手の館山に3ランを被弾。岩崎の被本塁打は11本目で、投手からは初めて。阪神が相手投手から被弾するのは11年5月3日の巨人戦(東京ドーム)3回、能見が東野にソロを打たれて以来4年ぶり。ヤクルト戦では05年4月3日の大阪ドーム3回、能見が高井(現・雄平)に打たれたソロ以来10年ぶり。3ランは99年6月26日のヤクルト戦(神宮)2回、石井一(投手・川尻)以来。同年5月21日の巨人戦(甲子園)2回にはガルベスに満塁弾(投手・吉田豊)を許している。

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