ロッテ ドラ1中村V打で3位再浮上 同じ年ヤク山田から刺激

[ 2015年8月31日 05:30 ]

<ロ・オ>2回1死一、三塁から中村は右翼線に先制タイムリーを放つ

パ・リーグ ロッテ5-4オリックス

(8月30日 QVC)
 CS出場権は譲らない。ロッテが同一カード3連勝で西武を抜き、8日ぶりに3位に再浮上。立役者になったのが、「恐怖の8番打者」、ドラフト1位ルーキーの中村だった。

 0―0で迎えた2回1死一、三塁から右翼線へ先制二塁打。そのまま決勝打となり「自分らしく(逆方向の)右方向へしっかり打つことができた。思い切りよくスイングできた結果です」と胸を張った。オリックスとの3連戦で9打数4安打。3試合連続となる6打点の大活躍だった。

 いつか追いつきたい打者がいる。同じ92年生まれのヤクルト・山田だ。10年夏の甲子園。中村は天理(奈良)の3番で、3番の山田を擁する履正社(大阪)と初戦で対戦して敗れた。山田は同年のドラフト1位でヤクルトに入団し、中村は「高卒でプロに行きたい気持ちもあったけど、そんな力はなかった」と早大に進学した。そして4年間で着実に力をつけ、昨秋ドラフトで1位指名を受けるまでに成長した。

 同じ右打ちの内野手。さらに同じ背番号「23」、身長1メートル80と共通点は多い。山田は今季3冠王を狙える球界を代表する打者に成長。それだけに「山田は凄いなと思う。自分も負けたくない」と刺激を受けている。

 開幕から88試合に出場。左尺骨骨折で離脱した今江の代役として7月中旬から三塁で先発起用を続けており、伊東監督も「打撃面はだいぶ慣れてきた」と評価する。「今江さんが戻ってくるまでとは考えていない。その先も試合に出たいし、CSという舞台も経験できれば、もっと自分が成長できると思う」と中村。ルーキーが輝きを増せば、CS進出にも近づく。 (重光 晋太郎)

 ◆中村 奨吾(なかむら・しょうご)1992年(平4)5月28日、兵庫県生まれの23歳。小学2年から野球を始め、天理では1年秋からベンチ入り。2年夏の甲子園では2回戦敗退も1回戦で4安打を放った。3年時も春夏に甲子園出場。早大では1年秋からリーグ戦に出場しベストナイン3度。13、14年に大学日本代表に選出。1メートル80、79キロ。右投げ右打ち。

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