仙台育英の“セナ”完璧コーナー攻め 三振捨て今季初完投

[ 2015年8月15日 05:30 ]

<滝川二・仙台育英>気迫あふれる投球で9回1失点の力投を見せた仙台育英・佐藤世

第97回全国高校野球選手権第9日・2回戦 仙台育英7―1滝川二

(8月14日 甲子園)
 2回戦3試合が行われ、16強が出そろった。仙台育英(宮城)は滝川二(兵庫)を7―1で下し3年ぶりの3回戦進出。今秋ドラフト候補に挙がる佐藤世那投手(3年)が6安打1失点で完投勝ちした。高崎健康福祉大高崎(群馬)は創成館(長崎)を8―3で破り、3季連続のベスト16入りだ。

 最後の打者から奪ったのが、佐藤世の4個目の三振だった。121球6安打1失点で、宮城大会から通じて今夏初の完投。8回の失点で上田西・草海に続く今大会2人目の完封こそ逃したが、隙は見せなかった。「最後は相手も気持ちで向かってきたので負けないように投げた。1点取られてしまうのが自分の弱さ」。

 フォークを武器に宮城大会は4試合14回で15奪三振、9日の明豊との1回戦も8回7三振を奪ったドクターK。だが、3人で抑えながら21球を要した初回で頭を切り替えた。「球数が多くなってしまう。ボール球を打ってくれたので三振を狙わないでコースに投げようと思った」。落差の小さいフォークでバットの芯を外し、6回まで奪三振は0。1試合4個は自身甲子園4試合で最少だ。「こんなに三振を取らないのは初めて」と笑う。その分、コーナーを突く制球力が光った。

 1番から左打者が7人並ぶ打線にも動じなかった。「左が多くて嫌だと思ったら負け。内角にクロスファイアが投げられた」と胸を張る。直球は自己最速タイとなる144キロを計測。佐々木順一朗監督は「落ち着いて投げていた」と称えた。バットでも2回に先制打を放つ大活躍だった。

 前日は、今春センバツで敗れた相手・敦賀気比が花巻東に敗戦。敦賀気比のエース・平沼とは昨秋神宮大会で同じ宿舎だったのが縁で仲良くなり、大会中も無料通話アプリ「LINE」で「勝ってね」と可愛らしいメッセージを送っていた。「投げ合いたかった」と悔しさをのぞかせる。

 次戦は花巻東と東北対決。「自分たちのことを知っている嫌な相手」と警戒した。ともに東北勢初優勝を狙うライバルを倒し、プロ注目のセナがスター街道を爆走する。 (渡辺 剛太)

 ◆佐藤 世那(さとう・せな)1997年(平9)6月2日、宮城県生まれの18歳。秀光中では軟式野球部に所属し3年時にKボールの日本代表としてアジア選手権準優勝。仙台育英では1年秋からベンチ入り。昨秋の神宮大会優勝。1月に右肘を剥離骨折したが、現在は完治。1メートル80、76キロ。右投げ右打ち。

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