九国大付・山本2戦3発「自分で決めようと」準々決勝は早実・清宮と対決へ

[ 2015年8月15日 19:00 ]

<九州国際大付・作新学院>決勝本塁打を放った九州国際大付・山本(左)と完封勝利の富山はグラブタッチを交わす

第97回全国高校野球選手権大会3回戦 九州国際大付2―0作新学院

(8月15日 甲子園)
 エースが完封し、4番打者が決勝アーチ。投打がかみ合って初の8強入りを決めた九州国際大付(福岡)の楠城徹監督(64)は「いやもう…びっくりしましたね。5点勝負の打ち合いだと思っていました。全然外れました」と頼もしい選手たちの活躍に思わず頬を緩めた。

 5回まではお互いゼロ行進が続く緊迫した展開。均衡が破られたのは6回だった。2死走者なしで打席に入った4番の山本武白志(むさし=3年)が1ボールからの2球目を左翼スタンドに叩きこみ、待望の先制点。2打席連続本塁打した2回戦の大阪偕星学園(大阪)戦から2試合連発となる今大会3本目に、山本は「拮抗(きっこう)していたので突破口を開きたかった。走者がいなかったので自分で決めようと思っていた。ちょっと詰まったが、入って良かった」と晴れ晴れとした表情を見せ、楠城監督も「打つべき人が打つのが何より」と満足げな表情を見せた。

 投げては左腕エースの富山凌雅(3年)が作新学院打線相手に9回で117球を投げ、7安打5三振で完封。楠城監督は「だいたい球数が多く、110球台は練習試合でもなかったんじゃないかな」と驚き、「インサイドを厳しくいかないと作新学院打線は抑えられないということで、大変申し訳ないが2つぶつけてしまったが、めげずに向かっていったのが勝因だと思う」と攻めの投球で完封したエースを称えた。

 準々決勝の相手は早稲田実(西東京)に決まった。早実の清宮幸太郎が“怪物1年生”として大きな話題を呼ぶ中、九州国際大付も4番打者の山本が巨人、ロッテで13年間プレーし、ロッテで監督も務めた山本功児氏(63)の長男、エースの富山が14人きょうだいの三男と話題性に引けは取らず、実力もお互いに折り紙つき。4強を懸けた熱い戦いは17日午前8時にスタートする。

 

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