阿部抹消途端に…巨人連勝ストップ 打てず送れずけん制死

[ 2015年4月19日 06:05 ]

<神・巨>7回1死一塁、けん制でタッチアウトとなり無念の表情の鈴木

セ・リーグ 巨人1-2阪神

(4月18日 甲子園)
 阿部不在の苦況を表す象徴的な場面だった。巨人1点ビハインドの7回、先頭の村田が四球で出塁。インフルエンザに感染して静養中の原監督に代わり、監督代行を務める川相ヘッドコーチは早くも代走のスペシャリスト・鈴木を起用した。

 「早い回に追いついておきたかった。9回に呉昇桓(オ・スンファン)が出てくるのは分かっていたし、先に仕掛けていこうと」。しかし、送りバントを試みた実松が捕邪飛。鈴木は1死から能見のけん制球に刺され、好機はついえた。

 攻守の要である阿部は前日の試合で左太腿裏を肉離れ。軽度とはいえ、チーム1位の打率・333だった主砲が1カ月近い離脱を余儀なくされる。さらに同2位の・293だった亀井も17日に下半身の張りで出場選手登録を抹消され、打線の迫力不足は明らか。川相監督代行は「元気なメンバーでやるしかない。現状でどうするかを考えないと。つないでつないで、と試合を進めたつもり」と振り返り、鈴木については「向こうのけん制が上。致し方ない」と責めなかった。

 苦しい台所事情の中、中軸が機能しなかった。井端を移籍後2年目で初となる5番で起用したが、3打数無安打。4番の坂本も4打数無安打に終わった。初回2死二塁では空振り三振、6回1死二塁では二ゴロに倒れ「思い切り振ろうとすると振りにいき過ぎてしまう。(球を)見ようとしたら見過ぎてしまう。修正を早くしないと駄目」と険しい表情を浮かべた。

 わずか5安打。チーム唯一の得点が投手・田口の左前適時打というのが、何とも皮肉な結果だ。19歳左腕を援護できず、チームの連勝は5で止まった。川相監督代行は「4番に限らず、どの選手もそう。その場その場の役割をしっかりやってくれればいい」と訴えた。15日のDeNA戦(横浜)から指揮を執る川相監督代行の連勝も3でストップ。阿部が戦列を離れている間、原監督が求める「個の力」の一層の向上が求められる。

 ▼巨人・実松(1点を追う7回無死一塁で送りバントを失敗)自分の技術の問題。1球で決めないといけない。

 ▼巨人・鈴木(7回に代走で出場し、けん制死)僕のミス。プレッシャーをかけながら(盗塁の)タイミングを計っていたけど流れを変える役目が(好機を)つぶしてしまった。

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