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能見 371日ぶり巨人戦勝利 甲子園今季最多4万6438人大観衆に応えた

[ 2015年4月19日 05:30 ]

<神・巨>ゴメス(左)に腕を掲げられる能見

セ・リーグ 阪神2-1巨人

(4月18日 甲子園)
 Gキラー復活だ。阪神の能見篤史投手(35)が18日の巨人戦(甲子園)で7回1失点の力投を披露し、今季初勝利を挙げた。昨年はわずか1勝に終わるなど、伝統の一戦で存在感を示せずにいた左腕が371日ぶりに宿敵から白星をマーク。今季最多4万6438人の大観衆に応え、波に乗れないチームを上昇気流に乗せる価値ある1勝だ。

 後のことは考えなかった。能見がガムシャラに腕を振った。「飛ばしていった。前回よりまっすぐは良かったと思う」。19歳田口の若さあふれる投球に35歳も力投で対抗した。序盤から球威抜群の直球を決め、フォークの落差も戻った。

 5回に追い付かれ、中盤以降は走者を背負う場面が増えても今季掲げる「粘り強く」の誓いを体現した。7回の無死一塁では代走のスペシャリスト、鈴木をけん制で刺した。「藤井さんが感じた部分。僕は読み取りながら」。研ぎ澄ませた集中力で女房役からの指示に応えた。

 これ以上、ふがいない姿は見せられなかった。今回の登板まで中10日も空いたのは雨天中止によるローテ再編の影響。主戦格でありながら開幕からの2連敗を理由に順番を飛ばされた。「雨で外されてふがいないというのもあった。いろいろ思うところはあった」。走り込みを中心に再度下半身を鍛えなおし、挑んだ一戦だった。

 プロ11年目。年々、思いを強くするのが家族への感謝だ。「野球をできているのも家族が支えてくれているから。食事の管理もしてもらっている。嫁も自分のことを立ててくれるというかね。上の子(長男・凌成君)にもテレビを見ながら『お父さんが頑張ってくれているから生活できているんだよ』と言ってくれているみたいでね。そういうことを聞くと余計に家族には報いないといけない」。愛息の“叫び”も刺激にした。普段は登板試合のテレビ中継が始まってもアニメを見ることの多い凌成君(4)が幼稚園では「うちのパパは負けないんだから!」と友達に宣言していることを、担任の先生から伝え聞いた。

 「プロ野球選手というのを分かっていて影でそういうことを言っているらしくてね。俺も先生から聞いた。そんなこと言ってくれてうれしい。ちゃんとやらないと。成績が伴わないとあかん」

 昨年4月12日以来の巨人戦勝利に「父」の意地を込めた。同戦での連敗も4で止め、Gキラーが輝きを取り戻した。「反省点もあるけど次につながると思う。こういうこと(粘りの投球)を続けていきたい。チームとしても勝っているので」。チームで先発投手に白星が付くのは12試合ぶり。少し遅れた“開幕星”が能見の全力疾走を後押しする。

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