原監督 後半戦も猫の目打線 坂本、長野、阿部、村田に期待込め

[ 2014年7月21日 05:30 ]

長野(中央)を先頭に走る巨人ナイン

 プロ野球は21日からセ、パ両リーグともに後半戦がスタートする。セ・リーグは3連覇を目指す首位・巨人が敵地・甲子園に乗り込み、3・5ゲーム差の2位・阪神と対戦する。前半戦はオーダーを固定せずに、大胆な選手起用を行ってきた原辰徳監督(55)だが、後半戦も「猫の目打線」を継続する考えだ。

 全セの指揮を執ったオールスターから一夜明け、原監督の頭は既に切り替わっていた。3・5ゲーム差で迎える阪神との3連戦。芦屋市内の宿舎で報道陣に対応した指揮官は、現時点での力関係をこう分析した。

 「今首位にいますが、力の差は感じていない。両軍とも、良いところ、弱点は分かっているわけだから、良いところが出るように戦い、阪神の良さが出づらい状況の中で戦っていきたい」

 チーム打率・2665は、阪神の・2669とほぼ同じ。防御率3・79も、阪神の3・87と大差はない。対戦成績では5勝7敗と負け越している。さらにチーム力を積み上げなければ、リーグ3連覇は手にできない。だからこそ、原監督は、後半戦も打線の組み替えを行いながらベストのオーダーを探る考えだ。

 「(打順は)オールスターまでに決まればいいということもありましたが、まだ半ば。8月、9月にきちっとした態勢の中で戦えるように。相手からしてみて、くみしやすしという打線は組みたくない」

 前半戦は80試合で実に57通りのオーダーを組んだ。打線固定に向け、指揮官は「(坂本)勇人、長野はリーダー意識を持って戦ってもらいたい。そこに(阿部)慎之助、村田修一が追い風をつくるという状況になればバランス良く動く」と名前を挙げた。「枢軸」と呼ぶ4人が中心的役割を担うことで、打線の形はおのずと固まってくる。

 球宴出場組以外で行われたジャイアンツ球場での全体練習では、キーマンの一人に指名された長野が、杉内のブルペン投球を捕手後方からチェック。「後半戦はピリピリした試合が増える。勝利に貢献できるようにしたい」と集中力を高めた。

 試行錯誤の中で、いつ歯車がかみ合うのか。勝負はまだ先。原監督はスパートの時期を探っている。

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2014年7月21日のニュース