「相双福島」が初戦突破 2校連合で部員10人

[ 2013年7月13日 20:25 ]

全国高校野球選手権福島大会で初戦を突破した連合チーム「相双福島」の選手たち

 全国高校野球選手権福島大会で13日、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故のため部員が減った2校の連合チーム「相双福島」が、初戦を突破した。避難や学校移転で部員はわずか10人。森田健二監督(34)は「ずっと一緒にやってきたので同じ学校という気持ち。本当にうれしい」と語った。

 相双福島は、第1原発が立地する双葉町から県南部のいわき市に移転中の双葉高5人と、第1原発の北にある南相馬市の相馬農高5人。

 両校の間には第1原発があり通行できないため、練習は双葉高の選手が遠回りして、車で約3時間かけて相馬農高まで通った。

 いわきグリーンスタジアムでの2回戦で、相双福島は安達東高と対戦。3回に1点を先制し、その後も追加点を挙げ、6―4で逃げ切った。

 勝利の校歌は、1勝目は双葉高、2勝目は相馬農高と決めていた選手たち。約束通り双葉高の校歌で喜び合った。投手の猪狩駿君(18)=双葉高=は「次も勝って、相馬農高の校歌を歌いたい」と話した。

 昨年の大会では、双葉高、相馬農高と南相馬市の原町高の3校が相双福島を組んで出場し、初戦の2回戦で敗れている。

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2013年7月13日のニュース