森脇監督 非情采配実った 摂津から2年ぶり白星

[ 2013年7月13日 06:00 ]

<ソ・オ>プロ初勝利を挙げた森本(右)を出迎える森脇監督

パ・リーグ オリックス7-2ソフトバンク

(7月12日 ヤフオクD)
 執念の采配が巨木を倒した。完勝にもオリックスの森脇監督は少しも笑わず、「ぼくの決断が正しくなったのは、選手が答えを出してくれたから」と言った。

 摂津との投げ合いで一歩も譲らなかった今季初先発の前田を、4回に2死一、二塁となると迷わず継投策へ。2点のリードを守るために、個人成績には目をつぶった。

 無失点で勝利投手の権利も近かった前田は「チーム方針なので仕方ない。当然、自分が投げたかった」とやり切れない表情だったが、この非情タクトが流れを呼んだ。森本、岸田と7回まで無失点でしのぐと、8回には3点追加。オリックス相手に6連勝中だった摂津を攻略し、11年7月3日以来、鷹のエースから白星を挙げた。「摂津相手となれば、うちは全員でいかないと圧倒されてしまう。最初から継投は決めていた」と想定内とした。

 打線も奮起。摂津の決め球シンカーを捨てるという戦術が見事にはまり、エースを攻略した。4回のバルディリス、8回の李大浩ともに浮いたカーブを狙い打ちして適時打にした。相手の敵失も絡めて5点を奪って勝負あり。完勝だった。

 これで借金は2。13日に勝てば6月25日以来の最下位脱出で、さらに日本ハムが敗れれば、いきなり4位に浮上する。「きょうの1勝ぐらいで、うちは長く語っていられない」と会見を打ち切った指揮官は、球宴までの残り5戦で借金完済を果たす決意だった。

 ▼オリックス・バルディリス(4回2死二塁で先制適時打)ランナーが糸井さんだったから、ワンヒットで間違いなく得点になる。カーブをうまく逆方向へ打ち返せたね。

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2013年7月13日のニュース